K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

The Bad Plus Joshua Redman (2015) 発売されて、すぐ入手したが

 発売されて、すぐ入手したが、そして気に入ってよく聴いたのだけど、何が気に入ったのか自分でもよく分からなくて、いや、今でも分からないのだけど、聴いている。

 レッドマンについてはデビューの頃、アルバムを2つ入手して、聴いた。1つめは、あの悲鳴のような粘着感・緊迫感が悪くなく、いいなって思ったのだけど、2つめで変化がなくて面白くなかったので、随分と長い間、聴かなかった人、のように思える。そもそも、1990年代にジャズが面白くなくなってきたように感じた、理由のひとつじゃなかろうか。誤解かもしれないけど。1990年代後半からは、古い人はともかく、新しい米国の奏者はあまり聴かなかったような気がする。メルドーもデビューアルバムが合わなかったし。もっぱら欧州。そんな訳で、アメリカのジャズってどうなっちゃっていたのか、なんて思っていた時期が長い。まあ未だに、現代ジャズって意味は良く理解できないけど。

 最近になって、随分と雰囲気が変わったレッドマンを聴くようになった。そのきっかけはメルドーのhighway riderであったような気がする。これも、最初聴いたときは何だか面白いような、面白くないような、不思議なアルバム。だけど、そのなかのレッドマンは聴かせていた。

  最近のJames farmも同じで、何となく、聴くといい感じで、レッドマンが「ようやく」気になってきた、のだ。

 このアルバムの魅力はなんといってもThe Bad Plusが繰り出すビートにあると思う。とにかく、カッコいい。ピアノ・トリオであるが、ドラムが全面的に出てくるような音のバランス。その上での、improvisationのない、ドラムに追随していく音。粘着しない、全体の音のなかのパーツ。楽器の演奏でなく、彼らの全体の音造りに面白さを感じている、に違いない。メルドーのhighway riderやレッドマンのjames farm含め。でもうまく言葉にできないなあ、でも面白いなあ、と今日も聴いたりしているのだけど。

 

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The Bad Plus Joshua Redman (2015, Nonesuch)
1. As This Moment Slips Away (Reid Anderson) 6:53
2. Beauty Has It Hard (David King) 7:01
3. County Seat (Ethan Iverson) 3:03
4. The Mending (Joshua Redman) 4:11
5. Dirty Blonde (Reid Anderson) 5:32
6. Faith Through Error (Ethan Iverson) 3:18
7. Lack The Faith But Not The Wine (Reid Anderson) 7:13
8. Friend Or Foe (Joshua Redman) 8:36
9. Silence Is The Question (Reid Anderson) 13:31
Joshua Redman(ts), Ethan Iverson(p), Reid Anderson(b), David King(ds)
Artwork, Design: Greg Meyers
Master: Huntley Miller
Record: Pete Rende
Producer : The Bad Plus, Joshua Redman