K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

峰厚介: First (1970) 峰厚介のアルトサックス

峰厚介: First (1970, Philips==>BBE)
A1. Morning Tide ( K. Mine) 10:45
B1. Love Talken (M. Kikuchi) 6:00
B2. Straight No Chaser (T. Monk) 7:38
C1. Mcphee (L. Ridley) 9:29
D1. Little Abbi (M. Kikuchi) 10:09
D2. Bar 'L' Len (L. McBrowne) 5:52
峰厚介(as), 菊地雅章(el-p), Larry Ridley(b), Lenny McBrowne(ds)
Engineer: Norio Yoshizawa
Producer: Masaharu Honjo
Recorded at Victor Studio, June 17 & 18th. 1970
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TBMのMineの録音が8月4日、その2ヶ月の録音、最初のアルバム。当時の峰厚介はアルトサックス奏者。菊地雅章との共演を聴いても思ったが、その後のテナーサックスでの演奏との大きな違いは感じない。アルトサックスにしては図太く、ウッズ的な高音での高音ブロウのような音遣いは全くない。テナーサックス奏者のような音。アルトの音では勿論あるのだけど。

この時代のアルバムの美味しさは電気ピアノ。菊地雅章が軽く浮遊させるような音を出していて、実に好み。菊地のピアノは硬質の打音とその残響から創られる緻密で疎な音空間が魅力。電気ピアノになると、それが強い浮遊感に転嫁されるのだから面白い。それが軽いグルーヴ感を出すのだから堪らない。

ベースとドラムははじめて聴く人達だが、リヴァーサイドやブルーノートに共演者としてcreditされているだけあって、相応のレベル。巧い。誰かの来日公演で来ていた、のだろうか。

BBEの再発盤を聴いているのだけど、ジャケット、レコードの仕上がりは最高。帯まで丁寧に作っていて、驚き。45回転の2枚組なので音質も最高。しかし45回転はすぐ終わるので、邪魔くさい。落ち着いて聴いてられない。やり過ぎ、は言い過ぎ、なのだろうが、33回転で手頃な価格、にして欲しい。

和ジャズ、ってコトバはスピリチュアルジャズと同じくらい好きじゃないが、こんなレコードが再発されるブームは嬉しい。21世紀になって凄いことだ。

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First

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