K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Jazz会#9というかJazzの会じゃないのだけど、Andr? Previnが連れて行く西海岸経由のクラシック便


ジャズ会をプロデュースしているK氏より、次回はクラシック主体との指令が下った。

ジャズマニアとして、ジャズからクラシックへの隘路を音で表すべく、ジャズとクラシックの間に絶妙な立ち位置を得ているAndré Previnをとりあげることにした。あとはクラシックマニアの方にバトンタッチ。

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まずはwikiからの引用で:

ア ンドレ・プレヴィン(André Previn, KBE, 1929年4月6日 - )は、指揮者、クラシック音楽、映画音楽及びジャズのピアニスト、作曲家である。本名をドイツ名でアンドレアス・ルートヴィヒ・プリヴィン (Andreas Ludwig Priwin)といい、アンドレはフランス風の名乗りである。  ベルリンのユダヤ系ロシア人の音楽家の家庭に生まれ、ナチス政権を逃れて一時期フランスで教育を受けた後、1938年から家族に連れられアメリカへと渡 り、1943年に合衆国市民権を獲得した。なおプレヴィン自身は、混迷した時局やアメリカ亡命の渦中で出生証明が失われており、自らの生年について確実で はないとしている。

 ハリウッドの著名人にはよくあるように、プレヴィンは結婚回数の多い人物であり、映画『くちづけ』(THE STERLINE CUCKOO )主題歌の作詞家ドリー・プレヴィン(Dory Previn)、女優ミア・ファロー(間に韓国人の養女スン=イーがいる)、ジャズ・シンガーのベティ・ベネットなどとも結婚歴がある。ヴァイオリニスト のアンネ=ゾフィー・ムターと2002年に再婚したが、仕事で忙しくて会えないとの理由で2006年に離婚している。彼女とは、モーツァルトのヴァイオリ ン・ソナタ集を録音している。  余談だが、シェーンベルクと卓球の試合をしたことがある。ちなみにプレヴィンの圧勝だった。  『N響アワー』のインタビューでは自らがラフマニノフのピアノの生演奏を聴いたことがあると語り「とても偉大なピアニストであった」とコメントした。
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まずはPrevinが身を置いた西海岸のジャズについて少しだけ.

A.West coast jazz, East coast Jazzという時代(1950年代)

1.Art Pepper meets the rythm section (1957, Contemporary) [LP]

Art Pepper(as), Red Garland(p), Paul Chambers(b), Philly Joe Jones(ds)
再びかけますが、微妙なミスマッチ感が楽しい。西ホーンに東リズム.

2.Sonny Rollons: Way out west (1957, Contemporary) [LP]

Sonny Rollins (ts), Ray Brown (b), Shelly Manne (ds)
これは逆.東ホーンに西リズム.もっともベースは東西具有なのだけど.

3.Art Pepper: Surf ride (1953, Savoy)[LP]

Art Pepper (as), Russ Freeman (p), Bob Whitlock (b), Bobby White (ds)
純西になると陰翳のありかたがグッと白くなる.

4. Shelly Manne: My Fair Lady (1956, Contemporary) [LP]

Shelly Manne (ds), Andre Previn (p), Leroy Vinnegar (b)
いよいよ主人公André Previn登場.ピアノのトーンに華があるが,
意外とクラシックの匂いは薄い.


B.André PrevinのJazz/Classical musicそして彼のconfusionなきfusion
1.André Previn: West Side Story (1957, Contemporary)

André Previn(piano), Red Mitchell (bass), Shelly Manne (drums)
楽しいWest Side Storyのカヴァー。決してクラシックピアニストの余芸
ではなくて、ジャズとして楽しい。

2.André Previn: We Got Rhythm (1998, Deutsche Grammophon)

André Previn(p), David Finck(b)
クラシックのレーベルから出ていたGershwin曲集。この曲集は素晴らしくて
JazzあるいはClassical musicか、という議論を寄せ付けないconfusionなき
fusion musicになっていると思う。

3.André Previn: The Great Pianist of the 20th Century- vol.80より
Poulenc - Trois pièces(1963)

4.Pascal Rogé: Poulenc - Trois pièces(1986,EMI)[LP]

André Previnのクラシックピアノをロジェとの比較で。

5.André Previn: The Great Pianist of the 20th Century- vol.80より
André Previn, Leonard Bernstein NY Philharmonic(1962):

Shostakovich - Concerto in C minor for Piano, Trumpet and Strings, op. 35 (Piano Concerto No. 1) [1]Allegro moderato - Allegro vivace
これは勿論クラシックの曲なのだけど,その「ノリ」や「ソリ」はジャズファン
のボクでも十分楽しめる。

C.あと少しBartókの曲を
20世紀のオトであるBartókを聴いていると、ジャズを含め現代のオトの底に流れているように感じてならない。

1.Martha Argerich: Live From The Concertgebouw 1978-79: Solo Recital(1978, EMI)

Bartók: Piano Sonata, SZ 80 - 1. Allegro Moderato
これをを凌駕する疾走感って、なかなかあるもんじゃない、と思う。

2.Lili Kraus: Bartok - Piano Music (1980, Vanguard)[LP]

Rumanian Folk Dances, Sz. 56
幾つかの同曲を聴いたけど、ボクはこれが一番好きだ。音の色艶が格別だから。

3.追加サーヴィス
Jean-Jacques Kantorow(vln), Jacques Rouvier(p):Seduction of Violin(1991,Denon)より
Roumanian Folk Dances

ヴァイオリンに編曲された同曲はなかなか魅力的であります。
民族音楽から沸き出す香気が気持ち良い。