越水が原からみた戸隠
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この30年、戸隠に出かけている。20代前半の頃、GWに単車で信州を走っていた。仕事がつまらなく、とても辛かった時期。長い休みに入って、逃れるように走りに出た。真っ白な八ヶ岳周辺から、北上し、上田から長野に抜けたときに、なんとなく戸隠に引っ張られるように走った。そのあと鬼無里から白馬へ。戸隠の中社から奥社の印象がとても強く、それから毎年のように戸隠に出かけている。
冬にはクロスカントリー・スキーで深い森のなかを歩いていた。戸隠を中心に、西は西岳、東に五地蔵、�熏ネ、さらには黒姫が鎮座している。峰々が案外近く、歩いていると山の景色が大きく変貌する。森のなかからも、透けるように山々が見える。人はあまり居ない。戸隠の定宿に弁当を作ってもらって、一日歩き続ける。最後は蕎麦を食べる。それを何回も繰り返している。
今年はスノウシューで歩いてみた。深い新雪を踏みながら10km余りをゆっくり歩いた。やはり殆ど人は居なかった。山の方角と地形を眺めながら進む。ときおり方角が分からなくなりそうになる。山から離れないように歩くと、やがて隘路のような鞍部を過ぎて、道が続く。不安な気持ちになったり、明るい気持になったり。野鳥の声が時折響き、神がおわす森の深さを感じることができた。
それにしても、殆どが新雪のラッセル。こんなときはクロスカントリースキーが楽だと思った。思いの外、森の中で時間を過ごすことになった。
雪煙たなびく�熏ネ山
森の向こうに戸隠連峰が見える。この越後古道の分岐の景色を眺めるのが好きだ。
戸隠牧場に向かって歩くと、唐松の林の向こうに黒姫が見えはじめる。
戸隠牧場の景色
険しい稜線も間近
こんな森が延々続く
雲が出てきた
雪面の様子
鏡池から西岳を臨む。数年ぶりに訪れることができた。
夕暮れが迫ってきた