アルゼンチンの音楽って、緯度が違うからなのか、言語が違うからなのか、ブラジルの音楽よりも温度感が低め。確かに熱帯音楽と温帯音楽、の違いがあるように思う。
アギューレの一連のアルバムですっかり惹き込まれた時期もあったのだけど、やや変化に乏しいきらい、もあって、今はそうでもない。変化に乏しいように感じるのは、楽器のソロを際立たせるよりも、全体の音世界の統一性のようなものに重点を置いているようにも聴こえ、旋律を楽しむような聴き方だから、だと思う。特にアギューレなんかは。
そんな意味では唄い手のアルバムのほうが、唄い手の個性が全面に出るので、より広く楽しめるような気がする。だから、ノラ・サルモリア、シルビア・イリオンド、ペドロ・アヌナールとか、そんな人達のアルバムをよく聴いているような気がする。
さて今朝方、twitter/facebookで、アルゼンチン音楽手帳(いい本、というより素敵な本、がしっくりくる)の著者:栗本斉さんが紹介されていたNora Benaglia、素晴らしい。久しぶりに温帯のラテン音楽に浸っていたい、と思った。
アギューレが参加しているそうで、共通する音世界なのだけど、唄だけでなくベースも聴かせる、感じがいいなあ。今日の仕事場でずっと聴いている。
SNSで名うての聴き手からの情報をすばやく得て、それをyoutubeで聴いて気に入ったら、Apple musicでstreamを流す。瞬間に音が届けられる。素晴らしい、のだけど、彼女に分前は行くのかなあ、いささか心配な21世紀、でもあるのだ。