11月の北陸には珍しい晴天、連休の最終日。昨日まで、印度支那半島にいた記憶が薄れるほどに、ここの空気に馴染んでいく、感じ、が気持ち良い。
夕暮れ時に独り部屋で空を見ていたのだけど、こちらの空、の淡い色彩感に気持ちが引っ張られた。一瞬、西の方角から強い光が指し込んだ後、ほどなく淡い闇の中に溶け込んでいく空、漆黒に塗られていく。光が落ちた後、原色のような大気に心躍る熱帯との対比、を暫し楽しむ。
暗い南の山、医王山のうえに昇る滲んだような月が浮かぶ東の空、寺町が残照のなかに沈む西の空、そんなものを見て時間を過ごしていた。