K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

IPA@もっきりや(1/11)肉体的な躍動と観念のバランスが絶妙

  昨夜はノルウェイとスェーデンの混成グループIPAのライヴ。その前に金沢大学のコンボ(MJS?)の30分あまりの演奏。IPAと同じくtp, sax(as), b, dsの編成。1950年代のバップから60年代モードまでimpressionsで締めくくる30分。ドラムが以前、日野皓正来演のときに参加した彼でウマイ。ベースとあわせ、足腰がしっかりしていたので、安心して聴けた。スティックさばきが軽快な彼は、平賀さんによると県庁へ就職。これからは行政をさばくようだ。

 その後のIPAは彼らの後の時代、オーネット、ドルフィー、チェリーへの畏敬の念を強く感じる演奏だった。ESPディスクあたりにあるFree Jazzの初期型のような演奏。やはりベースとドラム(ヘルゲ・リエンと来ていた彼、凄い)が、昂奮に満ちたパルスを鳴動させていくので、素晴らしい盛り上がりとなった。サックスはバッパーの響きからコールマン、ブレッツマンあたりまでの音を自在に操り、チェリー的な怪しさとハンニバルを彷彿させるハイノートを連打するトランペット、肉体的な躍動と観念のバランスが絶妙のグループだった。素晴らしい。ドラムを聴いていたら、エド・ブラックウェルを思い出した。なんかファイヴ・スポットにいるような夜だった。

 平賀さん、昨夜もありがとうございました。

 

IPA from Norway & Sweden」
Atle Nymo(アトレ・ニーモ)(ts) , Magnus Broo(マグヌス・ブロー)(tp) , Ingebrigt Håker Flaten((インゲブリグト・ホーケル・フラーテン)(b), Håkon Mjåset Johansen(ホーコン・ミョーセット・ヨハンセン)(ds)