K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Dan Weiss Trio @Cornelia Street Underground (New York) 変調された躍動、のような感触が

これも先週の土曜日に出かけたライヴ。ダン・ヴァイスの新譜が評判だし、気になる奏者ではあるが、ボクの中では印象がはっきりしていない人。

場所はBlue Noteの近くで、その前日に食べた牡蠣屋と同じ辻:

この一帯はいいエリアだなあ。このコーネリア・ストリート・アンダーグランドは名前の通り地下のハコ。地上階はバー。セッションがはじまるまで、上のバーで呑んでいたが、実に居心地が良かった。路地風がすっと入る店内で呑むビール美味かった。開場になると声をかけてくれた。呑んでいる途中の酒を持って地下に。気分がいいなあ。

CSC Performances 2018

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鰻の寝床のような店内の一番前に陣取り聴くことに。すると、DMGのブルースさんがやってきて、やはり一番前。やあやあ、と楽しい。彼とは、その前日のジョン・ゾーンのセションでも会ったので3回目:

さて、演奏だけど、今回の滞在ではマリア・シュナイダーと双璧。凄かった。

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ベースに太いビートを刻ませ、色彩感豊かなドラムを叩く。最初は、バリー・アルトシュルのような打楽器的な綺麗な音。シンバルワークがいいなあ、と思っていたが、次第に温度が上がってくる。極めて正確な、メカニカルなリズムを叩き込む。そのパルス間隔は極めて正確で、しかも速い。そして、そのパターンを揺らすことで、強い愉悦を聴き手に与える。スコーンとキメを入れた瞬間、目が合いニヤ、たまらない。不規則にパルスを抜いたり、ゆらしたり、いや大変な演奏だった。

驚いたのはドン・チェリーアヴァンギャルドを演奏したこと。ジェイコブ・サックスのピアノが実に美しい。低い温度の音で空間的な演奏であった。ヴァイスとは古くからの共演者のよう。

本田珠也のピアノ・トリオ(ZEK, Ictus)と同じく、ドラムがドラムとして唄いまくる、そしてその唄が旋律ではなく、変調された躍動、のような感触が21世紀のジャズなだよね、と感じさせる音であった。