デイヴ・ホランドとバリー・アルトシュルの組み合わせは大好き。あまり粘りのない、熱気を感じさせない、でも濃厚なビート空間を作るから、と云ったらいいのか。
コリアのA.R.C.が好きだったのだけど、実は、この二人が要だったのでは、とも思っているし、だからブラックストンのTown hallのライヴだってそうだし、ブラックストンとリヴァースを加えた鳩首会議(これは邦題がいいなあ)もそう。
このサム・リヴァースのトリオを聴いていて、そんなことが頭の中で焦点を結んだような気がする。マイルスの東京ライヴでのプレイや、後年のECMのアルバムでもそうなんだけど、リヴァースの演奏は熱気や感情に流されるような感じではなく、割と冷たく密度の高い演奏をする感じ。だからデイヴ・ホランドとバリー・アルトシュルとのトリオって、とても相性の良い感じで、彼ら三極の音空間を聴かせる。やっぱり、このあたりが一番好きだなあ。
それにしてもリヴァースは大活躍で、テナー、ソプラノ、フルートに加えピアノまで披露している。曲によって楽器まで換えている。達者だなあ。
追記:pi recordingsに近年のライヴがあるようだ。聴かなきゃ!
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Sam Rivers: Paragon (1977, Fluid Records)
1. Ecstasy(Sam Rivers) 5:38
2. Bliss(Sam Rivers) 6:23
3. Rapture(Sam Rivers) 5:10
4. Tingle(Sam Rivers) 7:28
5. Paragon(Sam Rivers) 12:15
Sam Rivers(ts, ss, fl, p), Dave Holland(b), Barry Altschul(ds, perc)
Engineer: Claude Ermelin
Producer: Alain Wolfson, Christian Besnier
Recorded April 18, 1977 at Davout Studio, Paris.