K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Maurizio Pollini: Strawinsky/Petrouchka, Prokofieff/Sonate Nr. 7 Op. 83 (1972) 納涼クラシックピアノ?

Maurizio Pollini: Strawinsky/Petrouchka, Prokofieff/Sonate Nr. 7 Op. 83 (1972, Deutsche Grammophon)
A: Trois Mouvements De Pétrouchka (Igor Stravinsky)
A1. 1. Danse Russe. Allegro Giusto 2:30
A2. 2. Chez Pétrouchka 4:18
A3. 3. La Semaine Grasse. Con Moto - Allegretto - Tempo Giusto - Agitato 8:23
B. Sonate Nr. 7 Op. 83 (Sergei Prokofiev)
B1. 1. Allegro Inquieto - Andantino 7:27
B2. 2. Andante Caloroso 6:08
B3. 3. Precipitato 3:11
Maurizio Pollini(p)
Engineer: Heinz Wildhagen
Photography: Paolo Gianbarberis
Producer: Karl Faust

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最近、NHKのジャズ・トゥナイトをよく聴く。ラジオで聴いた番組は油井正一のアスペクト・イン・ジャズと本田俊夫のゴールデン・ライブ・ステージ(だったか?)、セッション79くらいだけで、その後時はレコード買いすぎて、ラジオを聴く時間がなくなった。40年以上前の話。趣味の時間に、他律的な時間管理がはいるのが嫌い、なのだ。だからテレビも見ないのだと思う。

今頃になって大友良英のラジオ番組を聴くとは思わなかったのだが、特集がいい加減な感じで楽しい。「海ジャズ」とか「母の日ジャズ」とか。笑ったのは「納涼ジャズ」でジャズコーラス。咄嗟に、シンガーズ・アンリミテッドを思い出すのだが、かかったかどうだか覚えていない、まあ、そんな聴き方だけど。

さて納涼で思い出したのが、ポリーニのストラヴィンスキーとプロコフィエフ。これが金属的な音で実に冷やっこい。実はペトルーシュカも戦争ソナタも好物。ジャズ・ピアノでは味わえないピアノ曲芸の世界を美音で味わうことができる。急にソコロフを聴きたくなったな。

ポリーニでペトルーシュカや戦争ソナタって、納涼クラシックピアノ、って思わないですか。

 

[2016-01-30]

テキサスへ出かけたときの疲れから、なかなか解放されない。週末も働いているが、少し辛い。

このアルバムはCDでは随分と前から持っていたが、ピアニストの卵のA君からの示唆、もあってレコードを入手。西独DG盤が格安。当時の人気と現在の不人気(?)のギャップじゃないかな。

彼の示唆が何か、というと、ポリーニというと打鍵のキツさで難を唱える論調が多いが、レコード時代からCD時代に移って音色がそのようになってしまった、のではないか、ということ。確かにCDで聴くと、とてもメカニカルな感じで如何にもキツい。

で、LPレコードで聴くと、確かに高音が幾ばくか丸くなり、攻撃的な打鍵も、むしろ高音の透明度が高い、濁らない音のシャワーの快感、のように感じる。気持ち良い。スラヴィンスキーやプロコフィエフによる暴力的なほどの高速な難曲も、むしろ濁らない高音の快感、に気持ちがいく。媒体の違いで、オモシロイ。

西独盤のDGであっても、驚くほど安価なので、おすすめ。コレを聴くと、ジャズのピアノがゆっくりにきこえて仕方がない。