K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

(BST84127) Kenny Dorham: Una Mas (1963) 躍動するドラムを捉えた

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 もう少しRudy Van Gelderの音を聴いていきたい。

 Blue Noteの4000番台で、録音がいいなあ(というより好きだなあ)、と思うのはケニー・ドーハムのUna Mas。ボクが持っているのはステレオ盤。だからBST84127。網羅的には聴いていないから、タマタマ持っているアルバム、として好きだ、の意味である。

 中央にドラムを配し、トニー・ウィリアムのドラムの素晴らしい躍動感を全面に出している。ハービーのピアノはややオフでやや左。Somthin'  Elseのハンク・ジョーンズほどはオフでもないし、ソロも長め。それでも高音は抑え気味なので、くすんだ感じのピアノになっている。それがBlue Noteの音だと思うと違和感は全くなくて、味そのもの。

 ピアノのやや左にトランペットが立っていて、右にテナー。音量は同等。2管の扱いはフラット。ドラムが押し上げる音圧の高い2管のブロウが気持ちよい。ハービーのピアノが小気味よくリフを与えていく。

 クラブとかで見直されているのもよく分かる、ビートがしっかり効いたジャズ。難しいことはないが、ドラムがそんなに単純でないビートを叩き続けるところが、50年代のハードバップからの進化を語っている。そう、今のジャズでもそうなのだけど、ドラムって時代の音を造る鍵なだあと思う。

apple music:

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(BST84127) Kenny Dorham: Una Mas (1963)
A. Una Mas (One More Time)
B1. Straight Ahead
B2. Sao Paulo
Kenny Dorham(tp), Joe Henderson(ts), Herbie Hancock(p), Butch Warren(b), Anthony Williams(ds)
Liner Notes – Nat Hentoff
Cover design : Reid Miles
Photograph: Francis Wolff
Liner Notes: Nat Hentoff
Recordeing, Mastering: Rudy Van Gelder
Producer: Alfred Lion
Released: 1963
Recorded at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ, April 1, 1963

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