長い間、アンソニー・デイヴィスの名前を忘れていた。1990年代以降、ほとんどアルバムを出していないように思う。1980年前後のピアニストを聴いていて、思い出した。チコ・フリーマンとの共演盤は聴いている筈だが、記憶がない。
レコードを入手して聴いてみて驚いた。India Navigation盤としては異質なほど、現代音楽寄り。この人をしっかり聴いたことはなかったが、そういう人なんだ。巧いし、エイブラハムと違う意味で実にキレイな音。作曲がしっかりされている印象。また録音もIndia Navigation盤としては異質じゃないかなあ。端正な音で、驚いた。
最後の曲はエリントンに捧げた曲で、これは一転してモンク的な楽曲。ジャズらしい緩い空気がいい。そして、やはり美しい音で鳴らしている。味わい深い。
もう少し聴いてみよう。
-------------------------------------------------------
Anthony Davis: Lady Of The Mirrors (1980, India Navigation)
A1. Beyond Reason 6:25
A2. Lady Of The Mirrors 5:05
A3. Five Moods From An English Garden (For Vasili Kandinsky) 9:40
B1. Under The Double Moon (Wayang IV) 12:15
B2. Man On A Turquoise Cloud (For Edward Kennedy Ellington) 6:15
Anthony Davis(p)