小谷まゆみ, 國仲勝男: Mizti (2012, オーライレコード)
1.Voodoo Child
2.『ひふみうた』 ~ 金子みすずの詩
3.即興I 『おもろそうし』より
4.即興II 『万葉集』より
5.龍神
小谷まゆみ(voice), 國仲勝男(六弦)
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幸せだな、と思えることの一つは、朝適当にピックアップした音が気持ちに引っ掛かって、結局、一日中聴いているとき、だと思う。このアルバムがそう。年末のボンバ・レコードのセールで入手したが放置。今朝になって、そんな有様。幸せな一日になった。
小谷まゆみの地に這うような響き渡る声、國仲勝男の変化自在な弦。打楽器的な音遣いの弦とともに、呪術的な印象を与える曲も、これがまた中毒的な良さ。
國仲勝男は、ボクが好きだったベース奏者だったのだけど(1980年頃)、いつからか沖縄でシャーマン的な営みをしている、ような記事を読んだ記憶がある。そして、いつからかベースからギターに持ち替えている。このアルバムでは、時として打楽器、時としてベースのような音遣いをふわっと聴かせる。そのふわっとした感じが、作られた浮遊感ではなく、彼ら自体の音がふっと肉体から抜けるような軽さ、を持っているのだ。だから気持ち良い。何回聴いたかなあ、今日一日で。