(ECM2760,) Vijay Iyer: Compassion (2022)
A1. Compassion (Vijay Iyer) 4:50
A2. Arch (Vijay Iyer) 6:13
A3. Overjoyed (Stevie Wonder) 7:52
B1. Maelstrom (Vijay Iyer) 4:36
B2. Prelude: Orison (Vijay Iyer) 3:43
B3. Tempest (Vijay Iyer) 6:24
C1. Panegyric (Vijay Iyer) 6:34
C2. Nonaah (Roscoe Mitchell) 2:32
C3. Where I Am (Vijay Iyer) 5:44
D1. Ghostrumental (Vijay Iyer) 6:38
D2. It Goes (Vijay Iyer) 3:09
D3. Free Spirits / Drummer's Song (Geri Allen, John Stubblefield) 7:14
Vijay Iye(p), Linda May Han Oh (b), Tyshawn Sorey(ds)
Design: Sascha Kleis
Engineer: Ryan Streber
Producer: Manfred Eicher, Vijay Iyer
Recorded May 2022
Oktaven Audio, Mount Vernon, NY
Released: Feb 2, 2024
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演奏そのものに没入できなかった。音の解像度が低く、もとよりペダルを効かせた音の数が多めのアイヤーのピアノの音が混濁してしまっている。近年のECMの録音の嫌な面(不思議とNew seriesにはない)のお手本のようなアルバム。音の鮮度が悪い。
ECMの録音自体がElectronicsとして機能している(ような論旨)を書いていたのは大谷能生(だったか)と思うが(だからケルンもそのそうな音として。。。)、しかしそうであっても、あたかも自然なアコースティックな音であるかのように脳内変換されて聴こえていた、のも事実である。
だから1970年代にRVG的な録音との対比になかで、清新な音響空間であることを強く感じさせていたのだと思う。このアイヤーのアルバムの音に全く納得できなくて、改めてAzimuthとタウナーの共演盤(1979年録音)を聴いたが、粒立ったアコースティックな音で構成された空間に浸ることができた。録音は亡きJan Erik KongShaug。
ディジタル音源(AmazonでのHigh resolution)でも聴いたが、本盤の印象は大きく変わらなかった(ましではある)。
個人的には、いよいよECMの終焉期が本格化したな、と思わせるアルバムとなった。