K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

金沢・安江町「いろは食堂」:素敵な花屋さんの近所でオムライスを食べた


先週金曜日は午前中の雨が昼過ぎから上がり,夕暮れに向かって深い蒼色に染まっていく天蓋を眺めていた.そんな日の夕暮れの風は適当に雨上がりの冷たさを残しながら,気持ちを少しづつ高める力に溢れていた.だから,バスに乗って犀川を越える頃には,すっかり日頃の気持ちから離れた晴れやかな感じになっていた.

そんな流れで聴いた音楽堂での山下洋輔+オーケストラであったのだが,なんとなく山下洋輔を再確認したのに止まるような,要は1+1>2とはならない不満が少し残ったのだが,まあ気分の高揚感はそんなことを流して,知人達と東山「れのん」から「galetasso」で随分楽しく夜更けまで呑んでいた.(これはまた触れてみたい)

翌朝は予想通り,爽やかという言葉でしか表せないくらい綺麗に晴れ上がり,二日酔いはともかく走ることにした.だいた10km見当で,寺町台地の上から長良坂で犀川に降りて,上菊橋から小立野上がって,天神坂からおりで材木町抜けて天神橋から浅野川下流に走って浅野川大橋越えてもう一 つ下流の橋のトコロから安江町を抜けて,別院さん,武蔵が辻,香林坊,片町,竪町,新竪町,桜橋,桜坂.もう,めくるめく金沢で,これも適当な言葉がみつからないくらい気持ち良かった.

そんな爽快なランニングコースの途中,4月の夜桜でKさんと現れた安江町の花屋さんで一服,ついでに近所の「いろは食堂」でオムライス食べてしまって,まあランニングだか何だか分からない顛末,

安江町の花のアトリエ「こすもす」さんは,古い(大正年間?)の薬局をそのまま生かした,とても不思議な感じの花屋さん.4月の夜桜のあとに伺うと,櫻花咲き乱れ,息苦しいくらい.5月の光景をみたくなったので,足を止めてみた.


古い薬局の什器を生かした店内は,すでに初夏の里山の麓の趣だった.

咲いて,咲き,乱れるに至らない清澄な感じは,櫻の候から随分変わっていた.



そんな「こすもす」さんで,少し華やいだ気持ちにして頂いたあと,急に思い立ってKさんが誉めていた「いろは食堂」に行くことにした.ランニングスタイルなんだけど,お猿のジョージ並の好奇心になってしまって,我慢できなかった.お店の面構えが食堂,っていうのは,ボクも好きなんだなあ.


店内は思った以上にしっかりしていて,昭和の空気を残しながら,しっかり生きていて哀愁感はカケラもないところが素晴らしい.



ボクはオムライスが好物なので,とても美味しく頂きました.いい感じ,でしょ.



ボクが食べていたら,近所のおじいさん(という言葉がピッタリ)が入ってきて昼ビール.もう時間軸が随分ゆったりとした感じ.驚いたのは今時珍しい(よね),プレスで打ち抜きの軽い軽いスプーン.カツンとしたチープ感がボクを子供の頃に引き戻してくれる昼前だった.