K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

金沢・月をみる


昨日は豊橋に出かけた.タイから来た友人と会うためだ.懐かしい,暖かい気持ちになった.夕食を一緒にとりたかったが,早々に別れた.9月の金沢に招待したから,今回はいいのだ.来られたら,どんな処にお連れしようか,どんな食事がいいかなあ,とかを考えているうちに金沢に着いた.雨は止んでいて,本当に久しぶりに月を仰いだ.金沢駅前のホテルを睥睨している月.

金沢に住んでから,月の明るさがとても気になっている.誰もすれ違いもしない夜道を,呑みに行き帰りするときの伴.昨年の初冬に気がついてから,気になって仕方がない.

12月のはじめ,西向きの仕事場がすっかり暗くなる頃,廊下に出ると水面に映る強いひかりがみえた.びっくりして見上げると,とても強い月のひかり.ほんとうに久方みたことがなかった.いにしえの人たちだけじゃなく,ボクだってそのmagicalな力を 信じたくなるほどのチカラ.潮力を生み出すくらいの物理的なチカラを持っているのだから.


煌めく,なんてコトバは使ったことはなかったのだけど...

今年は満月から始まった.2010年代の始まりが月の印象,というのは,あまりにアタリキでいやになる,一月には満月が二回訪れた.二回目はBlue moonと呼ばれるそうだ.1月のBlue moonのときは,なんか気持ちの良い晩で,月をちらちら覘きながら遅くまで,もつらつらと夜更かし. なにか月の存在感が大きいのだけど,何かそれが決して幸せな感じがしない.稲垣足穂一千一秒物語のように,ころがる月を笑い飛ばすとうな面持ちですごしたいのだけど.寺町台地の上天には厚くも薄くもない雲がかかり,早く流れている.あかるい月の光で幻灯をやっているようだった.



今年の2月は満月がない月で,その代わりに3月には満月が二回.まさにBlue Moonがもう一回やってきた.まあ綺麗な月だったのだけど,さすがに慣れてきた感もある冬の終わりの月.


やはり,雲が流れる中で,雲を透すような感じがいいなあと4月の月夜には改めて惚れ惚れと見上げていたのでした.