すみません。すずっくさんがコメントで指摘のようにLars Danielsson はスェーデンの方であります。
ネット音源のLeszek Mozdzerから引っ張られて、でポーランドのアルバム入手の意識が強かったんです(言い訳)。Larsはスェーデンって知ってたのに、おかしいね。(仕事の合間にやっつけ、がバレタ)
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自宅は「レコードに潜む魔物」にもっていかれた状態で、だらだらとLPレコードを廻している。その間、時間の感覚がおかしくなっている。ちょっと変な感覚。レコードの音、だけじゃなくて蒐集している1950年代から60年代のジャズが持っている魔力、でもあると思う。重度の依存症だ。
だから仕事場では、割と最近のCDを聴いている。窓をアラレが打つようになって一ヶ月ほどになるが、まだ雪は積もっていない。時折、底冷えがするように寒い。そんな処でポツンと時間を過ごすとき、欧州のジャズを低い音で流している。大編成よりもソロやデュオが丁度良い。
昨今、気になるのはポーランドのジャズ。東欧の奏者と云えば、チェコのベース奏者あたりまでだったけど(チェコは1989年以降は中欧だけど)、ポーランドは聴いたことがなかった。Pojazzとかmuzaとか幾つかレーベルの存在を知るのみ。
そんなポーランドの奏者Lars Danielsson と Leszek Mozdzerによるデュオは、音の温度感やノリが面白くて、仕事場の愛聴盤。勿論、音の温度は低めなのだけど、ECMのような氷結には至っていない。ちょうど0℃くらいの曖昧な状態、硬くも緩くもない、硬くあり緩くもあり、音の会話。ただひんやりとした音色で、疾走するような熱さを感じさせる。ややもすればムード音楽になってしまう欧州のオトを、ジャズとして聴かせている。
最近、古い音ばかり聴いていて、ジャズに求めるもの、ジャズを聴くという行為に求めるものが随分と変わってきている。楽器が放つ叫びのような音の断章に掴まれることが多いのだけど、この穏やかなアルバムにも、そんな一瞬が間違いなくあって、そんな音の点景を遠くから眺める、仕事場での日々なのだ。
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Lars Danielsson & Leszek Mozdzer: Pasodoble (2007, ACT)
1. Praying
2. Fellow
3. Entrance
4. Prado
5. Pasodoble
6. Daughter's Joy
7. It's Easy With You
8. Hydrospeed
9. Reminder
10. Innocence 91
11. Follow My Backlights
12. Eja Mitt Hjrta
13. Berlin
14. Distances
Lars Danielsson(b), Leszek Mozdzer(p)