この街って、ダウンタウンの中心地から北の丘陵地は比較的小ぎれいな地域だと思うが、それを取り巻く地帯は、何となく独りで歩くにはなあ、という場所のようだ。ゴミが中途半端に散乱しているし、中途半端に人は歩いているし、しっかり「あの臭い」はするし。かつての感じでは、完全にヤバイ感じではあるのだけど、そんなに切迫するヤバさは感じないし、歩いている人をみると、中の下から、下の上クラスの市井の人達で悪くない。要は、他の街ではキレイに分離して、地区さえ選べば遭遇しないような感じが、微妙に混ざっている。
クルマなしでレコード屋まで歩いて行くだけで、フィッシャーマンズワーフとダウンタウンを往復するような観光とは、違った面が見えるということ。それにしてもホームレスが多くて、それがトランプ現象を生むようなアメリカのまさに今の経済状況が生んだ様子なのか、サンフランシスコという地域がそうなのか(ハイテク企業のの進出による家賃の高騰が報道されていたが)、全くわからないが、これから荒んでいくような感覚、を感じたことは、長くなかったような気がする。好景気と失業率改善の報道からは見えない、米国の危ない状況の一面でなかろうか。
たかだかレコード屋の訪問だけど、マーケット・ストリートの東のほうの地区まで4kmほど歩いただけで、そんな感じ。
Rooky Ricardo's Recordsはシングル盤(ジュークボックス用)が充実している店。LPはソウルやポップス中心。
ジャズファンはお呼びでない感じ。それでも、マンデル・ロウのriversideオリジナルが$30で、お買い得品が見つかるかも知れない。既に持っている盤だったので、手を出さなかったが。
折角なので、こんなアルバムを。
次のGroove Merchant Recordsはジャズ中心。在庫量も多い。ただし価格はディスクユニオンと平均は同じくらい。アルバムによって、揺らいでいるので、低めを狙うと面白いかもしれないが、そんなに欲しいものはなかった。
これはパブロの二枚組で、パブロらしい無茶苦茶な組み合わせの企画盤。聴くのが楽しみ。価格が嬉しい。
これはsecond pressでルディ・ヴァン・ゲルダーの刻印付き。だから驚くほど高価でもないが、安価、とは云えなかった。
まあ、日本であまり見かけなかったからいいかなあ、って感じ。多分、オークションより安く、ユニオンと比べてどうかなあの価格。
かつての新譜2枚の価格はしないから、まあいいかなあという判断。ドルフィー蒐集の一環、である。
これで今回のレコード屋探訪はお仕舞い。大人しいものである。シアトルで60枚買った、なんて昔のことである。さて、これから仕事。meetingがある。詰まらんけどね。