基本的に人見知りが強い。だから新しい店にひとり入るのは、敷居が高い。何人かの知己から、良いよって言われたが、外から見ると、如何にも入り辛い空気を感じた。
バーなんか入らなくても、十分暮らしていける訳だけど、本当に十分かどうかというと微妙かもしれない。古家の壁の隙間を埋めるパテのようなもの、じゃないか。隙間風が冷たいとき、埋めたくなる、そんな場所が必要じゃないか。
前住地では近所の体育館前にあるバーに世話になった。
今の場所に移って数年経つが、未だ見つからず、の感あり。そこに埋まらない何か、がある。
という訳で、バンコク・ハノイから帰った翌日、酔った勢いで入った。店前を歩いて通過すること、間違いなく100回以上、だ。
で、店前の入り辛い印象と裏腹の緩い感じ、の店内に驚いた。BGMのブルースが渋すぎる。何とも無駄に数年過ごしたなあ、と思った。やれやれ。