ブルーノートの4000番台って、結構好きなのだけど、あの漆黒のなかで輝くような音を聴いた後でゲッツのsweet rainなんかを聴くと、コリアが運んできた清新な風のようなものが眩しい。このアルバムは真逆のほうに行った音。より闇は深くなり、世に云われるジャズ・ロック/クロスオーヴァーのポップな感じは微塵もなく、内向的な印象だ。
面白いのは、ロックビートは重さを感じさせる(いや重苦しい)のだけど、時折出てくる4ビートの軽やかさ。皆、アレが好きなんじゃないか、と思える。トニー・ウィリアムスの混迷の70年代、そして早すぎる死を考えると、ちと寂しい。
マクラフリンを聴いていたら、久しぶりに気になったアルバム。ラリー・ヤングが聴きたくなった。
- アーティスト: Tony Williams
- 出版社/メーカー: Polygram Records
- 発売日: 1997/10/28
- メディア: CD
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Tony Williams: Emergency! (1969, Polydor)
A1. Emergency (Tony Williams) 9:35
A2. Beyond Games (Tony Williams) 8:20
B1. Where(A. Hall) 12:09
B2. Vashkar (Carla Bley) 4:58
C1. Via The Spectrum Road (A. Hall, Tony Williams) 7:50
C2. Spectrum (A. Hall) 9:52
D1. Sangria For Three (Tony Williams0 13:08
D2. Something Spiritual (Dave Herman) 5:38
Tony Williams(ds), John McLaughlin(g), Larry Young'org)
Recorded at Olmstead Sound Studios, New York City, May 26 & 28, 1969.