K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

João Gilberto

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João Gilberto : João Gilberto (1973, Polydor)
A1. Águas De Março (Tom Jobim) 5:24
A2. Undiú (João Gilberto) 6:40
A3. Na Baixa Do Sapateiro (Ary Barroso) 4:43
A4. Avarandado (Caetano Veloso) 4:28
A5. Falsa Baiana (Geraldo Pereira) 3:45
B1. Eu Quero Um Samba (Haroldo Barbosa, Janet De Almeida) 5:43
B2. Eu Vim Da Bahia (Gilberto Gil) 5:52
B3. Valsa (Como São Lindos Os Youguis) (Bebel) (João Gilberto) 3:30
B4. É Preciso Perdoar (Alcivando Luz, Carlos Coqueijo) 5:09
B5 Izaura (Herivelto Martins, Roberto Roberti) 5:27
João Gilberto(g,vo), Miucha(Backing Vocals on B5), Sonny Carr(ds)

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大好きなレコードの一枚。針をレコードを下ろすと、弛緩した空気がふっと流れ出す。そこに身を委ねるだけだ。CDでも同じような愉悦、は得られるのだけど、針を下ろさないのはモノ足りない。針を下ろした瞬間の無音、ソコの空気の密度が肝心だと思うのだ。音が聞こえるまでの数秒、針がトレースする無音、それが音への渇望感、期待感を高めるのだ。

演奏は声とギターの弾き語りで、淡くパーカッションが入る。無駄のない、最小限の音で表現された淡色の世界。やや暖かい肌触り。

ボクが持っているのはブラジル盤で、相応に古いモノだと思うが、見ての通りオリジナルではない。でもジルベルトが纏っていたであろう、音の空気が充填されていて、針を下ろす度に汲めども尽きない音の空気が流れ出す。だから、自然な音、としか称えようのない録音なのだけど、その感じがまた良くて、聴き手を毎度愉しませてくれるのだ。

今朝も、ついターンテーブルに置いてしまったので、仕事をしたくなくなった。

youtu.be

ちなみに調べると手元にあるのは1978年のセカンドプレス。全然高価ではない。

三月の水

三月の水