K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

David Sylvian: Orpheus (1988) 古レコードを磨く

David Sylvian: Orpheus (1988, Virgin)
A. Orpheus 4:46
D. Sylvian(g, synth, vo), D. Thompson(b), S. Jansen(ds), M. Isham(flh), R. Sakamoto(p), P. Palmer(g)
B1. Mother And Child 3:09
D. Torn(g), D. Thompson(b), D. Cummings(perc), R. Sakamoto(p, org), D. Sylvian(vo)
B2. The Devil's Own 3:08
D. Sylvian(p,synth, vo), R. Sakamoto(p, synth)

Design, Typography: Vaughan Oliver
Engineer: Steve Nye
Photograph: Nigel Grierson
Producer : David Sylvian, Steve Nye

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富山で買った古レコード。安かったが、ジャケットのシミが状態を物語っている、ように見える。

古レコードは時として手強い。放置された時間、溝が唄うのを止め、ただただ硬化していく。そんな盤に針を下ろすと、芯がない、抜け殻のようなカスれた音が出る。

この盤も、残念ながらそうだ。夜中なのに、放っておけなくて、温水でタオルを絞る。木目の細かなタオルの布目をレコードの溝に当て、何回も何回も擦る。そして乾いた専用のクロスで溝に沿って水気を拭き取る。

すると不思議なほど、音溝が活性化する。

このレコードも音が蘇った。

電子楽器を多用しながらも、アコウスティックな響きや、音の深みが美味しい。12インチのシングルならでは、というほどでもなかったけど。