K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

(ECM2693) Craig Taborn: Shadow Plays (2020) 最近はECMに辛口だけど、これは

Shadow Plays

(ECM2693) Craig Taborn: Shadow Plays (2020)
1. Bird Templars(Craig Taborn) 17:02
2. Discordia Concors(Craig Taborn) 8:57
3. Conspiracy Of Things(Craig Taborn) 5:50
4. Concordia Discors(Craig Taborn) 11:59
5. A Code With Spells(Craig Taborn) 8:09
6. Shadow Play(Craig Taborn) 18:37
7. Now In Hope(Craig Taborn) 6:47
Craig Taborn(p)
Design: Sascha Kleis
Engineer: Stefano Amerio
Producer: Manfred Eicher
Concert recording, March 2, 2020
Wiener Konzerthaus

https://www.ecmrecords.com/shop/1624517983/shadow-plays-craig-taborn

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ECMもサブスクリプションの時代。アマゾンだとHigh Resolutionまで配信される。しかし気に入った(気に入りそうな)盤は入手して、PCから気に入ったSWでDACを駆動したほうが良い音のような気がしている。だから、かなり好みのピアノ奏者であるクレイグ・テイボーンの新譜(というにはちょっと古いが)を入手。

最近はECMに辛口。どうも音への加飾が強くて、特にピアノの音の輪郭が滲んでいるような印象が強い。今にして思えば、ケルン・コンサートもその加飾に釣られた、というのも事実なんだけど。しかし、この10年の録音はその傾向も強く、好みから完全に外れてしまっている。菊地雅章のライヴ盤でそれを強く思った。気に食わなかった。

しかし、このアルバムにはハマった。久しぶりにECMのアルバムに持っていかれた。ライヴ盤であるが、静寂が支配している。珍しく、残響も含めた音空間に浸ってしまった。ジャズというには身体性は強くなく、現代音楽というには緩いゆらぎがある。そして自己陶酔、と思わせるような過剰さもない。聴きながら、ブラッド・メルドーとケヴィン・ヘイズのModern Musicを思い出した。熱くも冷たくもなく、過剰でも過小でもない音、十分な空間を孕んだ美音の列に魅了された。

よかったなあ。