ピアノ・コスモス~現代日本ピアノ曲集1960-69 (1969, Crown)
(Disc 1)
A1. 徳丸聡子:カリグラフィー(佐藤慶次郎)
A2. 高橋アキ:コロナ(武満徹)
A3. 高橋アキ:タンダンス(篠原真)
A4. 小林仁, 本荘玲子:2台のピアノのための音楽(入野義朗)
B1. 小林仁:ピアノ・ソナタ第3番(三宅榛名)
B2. 本荘玲子:スペクトラ第2番(松下真一)
(Disc 2)
A1. 高橋アキ,有賀誠門:ピアニストと打楽器奏者のためのピアノ曲(石井真木)
A2. 小林仁:風の輪(福島和夫)
A3. 高橋アキ:メタテーシス(高橋悠治)
B1. 平尾はるな:モノディア(安達元彦)
B2. 本荘玲子:叙唱と詠唱(神良聰夫)
B3. 平尾はるな:3つの展開Op.13 (野田暉行)
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先日のラジオ放送で紹介されていたレコードを入手。
この時代の音を最高の形で残したもの。
杉浦康平デザインの重厚な仕上がりで、1960年代末の日本盤としては驚くほど素晴らしい仕上がり。レコード盤もジャットも、同梱物も。武満+杉浦の図形楽譜も入っている。番組中、高橋アキが杉浦に問い合わせたら、適当にやったら、ってアドバイスされたやつ。日本の優れた現代曲を最上の仕上がりで届けたい、そんな想いが伝わる。
針を下ろすと、純度がとても高い音が沸き立つ。当時の最上の録音環境ではないか。曲も全く古びてなく、当時の水準の高さがうかがえる。日本のジャズの世界は、1969年から飛翔をはじめたが、この世界はもっと早かったようだ。(全く知識は無い)
ケージに追随し、ピアノの音響を様々な形で追求している。武満ラジオ番組のなかで、高橋アキは「熱い時代」と云っていたが、その感触を感じることができる。
CDでも入手したが、音質的には勿論、十分満足できるものであった。