
Woody Shaw: Bemsha swing(1986, Blue Note)
1. Bemsha Swing (Denzil Best, Thelonious. Monk) 10:29
2. Ginseng People (Woody Shaw) 12:06
3. Well You Needn't (T. Monk) 14:34
4. Eric (Geri Allen) 6:05
5. United (Wayne Shorter) 11:39
6. Nutty (Thelonious Monk) 13:08
7. In A Capricornian Way (Woody Shaw) 15:40
8. Star Eyes (Raye, DePaul) 15:38
9. Theloniously Speaking (Roy Brooks) 9:30
Woody Shaw(tp), Geri Allen(p), Robert Hurst(b), Roy Brooks(ds)
Engineer: James Gibeau, Rudy Lauerman, Malcolm Addey
Producer: Roy Brooks
Produced for release: Michael Cuscuna
Recorded live at Baker's Keyboard Lounge, Detroit, on February 26 and, 1986
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やはり1980年頃のジャズシーンのなかで,主流派好きの聴き手にとってウッディ・ショウは格別の存在ではないか,と思う.フュージョン(当時はクロスオーヴァーと云っていたような)とフリージャズの間で,新主流派の時代から駒を一つづつ進め,(当時の)今日的なジャズの担い手としての存在感があったように思う.ハンッコクやコリアのようにジャズだってできるぜ,のようなパート・タイマーの主流派演奏でなく,生真面目なフル・タイムの奏者として.
だから昨日の記事にはx上で存外の反応があったように思う.
早く亡くなったこともありWoody Shawは不遇のトランペッター的なイメージがあるが,あの輝きがある演奏が残り,熱心なリスナーが少なからず存在している事実からして,そんなことはないと思っている.ジャズ喫茶ではじめて聴いたときの印象は40年以上経った今も鮮烈.気の毒な晩年ではあるが,その存在感が死から40年近く経ても色褪せていないのは,立派なことである.合掌.
ショウの魅力は何だろうか,ずっと考えているのだけど,やはり曲として均衡のとれた攻め,ではないかと思う.Columbnia時代を頂点として,その後の演奏では攻めが消えていき,バランスの良い柔らかな音だけが残った,そんな印象で残念感があるのだ.
だからColumbnia時代以降の演奏の確認はしっかりやっていなかったのだけど,今はサブスクライブの時代.例外的なアルバムを見つけた.
発掘男カスクーナがプロデュースのBlue Noteからの発掘盤で,1986年のデトロイトでのライヴ.地元のロイ・ブルックがプロデュースした(のであろう).1997年に発売されたBemsha swing.1944年生まれのショウの他,1938年生まれのベテランであるロイ・ブルックに加え,若手のジュリ・アレン(1957年生)とロバート・ハースト(1964年生)の共演.まさに現代ジャズに繋がる若手との共演の記録.音質も良い.
本盤の魅力は,ショウの攻めが復活し覇気に満ちた演奏が聴くことができること.少し早めの演奏でのショウが実に素晴らしい.全盛期よりやや不安定ではあるのだけど,それは気にならない.そしてアレンの力強い美音との対峙が実に素晴らしい.アレンの演奏としても一級ではないか.モンクの曲とも実によく整合している.
やはり欧州収録のアルバムは,他の奏者がそうであったように目に見えないようなフィルターがあるように思える(ECMほど極端でないにしても).米国でのライヴでの活気,ボクの愛聴盤Stepping stonesに通じる熱気を感じて,嬉しかったな.
ウッディ・ショウ愛好家(だけでなくジュリ・アレン愛好家にも)には是非聴いてもらいたい一枚.
音源は中古CDが高価なので,Qobuzから購入.
