K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

(ECM2594) Arild Andersen: In-House Science (2016) EicherというElectronics

In-House Science

(ECM2594) Arild Andersen: In-House Science (2016)
1. Mira(Arild Andersen) 9:50
2. Science(Arild Andersen) 11:10
3. Venice(Arild Andersen) 8:44
4. North Of The North Wind(Arild Andersen) 8:35
5. Blussy(Arild Andersen) 8:59
6. In-House(Arild Andersen) 8:10
Arild Andersen(b), Tommy Smith(ts), Paolo Vinaccia(ds)
Design: Sascha Kleis
Engineer [Recording (ORF)] : Alois Hummer
Mixing, Mastering: Arild Andersen, Jan Erik Kongshaug
Recording Producer (ORF): Michael Radanovics
Concert recording by ORF, September 29, 2016
at Jazzfreunde Bad Ischl (PKS Villa Rothstein), Austria
AN ORF recording (Radio Österreich 1)
An ECM Production

https://www.ecmrecords.com/shop/1516174442

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昨日、山の中にクルマを走らせているとき、たまたま聴いたアルバム。iPADに入れた曲

適当に選んだので、Aからはじまる奏者になった。何年ぶりに聴くのかな。

ブログを書いてよかったな、って思うのは、それが3年ぶりだって分かること、そしてその印象がどのように変化したのか、変化しなかったのか、そこが楽しいこと。

アルバム全体を通し、アンデルセンとヴィナッチャが叩き出す疾走感、その上で奔放にブロウするスミスの一体感が素晴らしかった。それでも米ジャズと少し違う匂いがあって、ちょっと昔のガルバレクのライヴを思い出したりした。アンデルセンって、こんなジャズを演る人だっけ。

それにしても録音も素晴らしい。近年のECMというよりは、1980年頃のECMを思い出させる音空間のなかで冷たく煌めく音が躍動している。ライヴ音源をヤン・エリック・コングスハウクとアンデルセンが処理。この音が好きだったECM。

このアルバムにはアイヒャーのcreditが入っていない。EicherというElectronicsが入っていないのだ。かつて我々を魅了し、近年はボクを少なからず失望させている隠れた奏者の味付けが加わっていないのだ。うーむ、そういうことか。


[2018-04-28] ジャコ似?

アリルド・アンデルセンって、あまり真剣に聴いたことない、というか、初期の何枚かが好みでない、ということだ。なんかアプローチが徹底してない印象がある。

このアルバムを聴いて、ちょっとびっくりした。好み、なのだ。ECM的宇宙と重畳しながらも少し外側にはみ出している。結構、ジャズっぽいのだ。

フリー・ジャズに近いような音を出しているようなトラックもあるが、フリージャズではない。ふっと思い出したのはジャコ・パストリアスのword of mouth。かなり音が似ているように思う。フリーに近い音を使うが(マイケル・ブレッカーとウェイン・ショーターをブロウさせるトラックなんかもそうだった)、全てはベースのための音なのだ。

このアルバムもアンデルセンの外向的なベースの攻めを、様々な様式で受け止めるアルバム。それでいてバラバラなのでなく、アンデルセンのベースが空間を定義しているのを愉しむ感じ。アンデルセンのベースって、ジャコ似のように思えてきた。

 ドラムもテナーも好み。ECMにしては熱いライヴなのだ。だけど違和感は全くなくて、何となくECMなのは、Jan Erik Kongshaugの力か。今回はアイヒャーのcreditはない。 

IN HOUSE SCIENCE

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