Francesca Ancarola&Carlos Aguirre:Arrullos(2008)
1. Gurisito
2. Nana para Simon
3. Luchin
4. Drume negrito
5. Cancion de luna
6. Ojos de botones
7. Arrullo
8. Tristeza
9. Lo que usted merece
10. Mi tripon
11. Navidad islena
Francesca Ancarola(vo), Carlos Aguirre(p)
ほんの48時間前はバンコクのサイアム・パラゴンでシンハー呑んで,美味しいタイ飯を食べていたなあ,と考えながら深夜まで仕事場にいる。お仕置きのように溜まっている仕事を処理しているから。バンコクにもあそびに行った訳ではないのだけど。
さっきから窓をパチパチ叩く音がするのだけど、霰かなあ、なんて考えながら仕事場に引き籠っているのも、案外、性にあっている。ああでもない、こうでもないと聴く音楽を選びながらの仕事だから案外はかどらない。だけど、それでもいいのだ。すべてがボクの時間だから。そんな感じで仕事場で深夜聴く音楽って、よく沁みるからね。楽しい。
この2年ばかり,少しづつアルゼンチンの新しいフォークローレを聴いている。といっても「コンドルは飛んでいく臭」(これはアカンのです)が全くなくて,ボサノヴァとかMPBの清浄な音の流れをフィルターで濾過したような音楽。少し高緯度となるためか、音の温度が少し下がり、日差しが弱まっている。だから秋から冬にかけて、MPBに代わって聴くことが多くなるのだ。すっと寄り添うような音世界。一昨年秋はカルロス・アギューレ、昨秋はシルヴィア・イリオンド(ブラジルのジスモンチ経由で知った)に惹かれた。これは最近入手したアルバムなのだけど、カルロス・アギューレがピアノを弾き、チリのフランセスカ・アンカローラが唄うデュオ・アルバム。予想に違わず、の音。
程良く冷っこく、程良く暖かく、程良く時間がゆっくり流れていく、初冬に独り聴く音にはぴったり。アギューレのピアノも抑えめなのだけど、見事な温度感を醸し出している。それにしてもキューバの歌曲Drume Negritaには驚いた。ボクはチューチョ・ヴァルデスの熱い演奏で聴いたのだけど、まあ随分とひんやり。曲の持つスケール感はそのままなのだけどね。ブラジルと違って同じスペイン語圏なのだと改めて思った次第。
今年はジャズの新譜もそれなりに買ったので書きたいのだけど、案外こんな周辺の音の面白さにも、しっぽりとハマっている日々でもあるのだ。
追記:最近,気がついたのだけど,クラシックでのロシア盤とか,この手の南米盤については案外HMVが豊富。探してみてください。