1970年代のハービー・ハンコックはMan Childからフュージョン路線(昔はクロスオーバーだったね)と云われる。はじめはジャズを頭で聴くから、そんなハービーのアルバムを触りもしなかった。そのよさを感じたのは随分後で、ニューポート・ジャズ・フェスティバルのライヴVSOPの4面を聴いてから。あわてて1974年のFloodを聴いて、グルーヴするジャズの魅力を知った。その後、Bill Laswellと組んで大分と芸風が変わったのだけど(あれも好きだけど)。
そんなハービーの短いシングル盤(45回転のレコードって分かるかな)バージョンを集めたコンピレーションがこのアルバム。どの曲もアルバムの半分くらいの時間に詰められていて、4分未満(14曲目:UKの大盤EPを除く)。だからキビキビと曲が変わっていくので、とても楽しい。つまりサックスとかギターのソロが切られて、ハービー主体。色とりどりにグルーヴする様に魅せられてしまう。最近の諸作は鍵盤奏者としての魅力にピンとこないところもあるのだけど、ボクのなかで一番好きな奏者なんだろうな、と思うことがある。
これがシングルバージョン。画面がシングル盤で泣かせる。
これがアルバムの長いバージョン。
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Herbie Hancock: Dancin' Groove(1970s, CBS Sony)
1. Chameleon
2. Watermelon Man
3. Sly
4. Butterfly
5. Spank A Lee
6. Actual Proof
7. Doin It
8. Hang Up Your Hang Ups
9. Spider
10. I Thought It Was You
11. Sunlight
12. Tell Everybody
13. You Bet Your Love
14. Chameleon (1998 Remix)