成田からの8時間のフライトを経て、黄色い砂塵に霞むニューデリーに降り立った。午後5時。この3週間は、この渡航のためのビザ取得で気苦労が絶えなかった。
非営利団体の会合だったので、観光ビザでOKとの事前情報だったのだけど、最近、却下が多いという。仕方がないので、会合の招聘元に招聘状を送ってもらった。それを付してビジネス・ビザを申請したら、思わぬ却下。カテゴリ変更指示。よく分からないX-Entryというカテゴリで再申請。別件の東京出張を挟んで、神経が磨り減るような綱渡りの書類準備。最後はインドビザセンターという窓口から大使館への送付が遅れ(取り次ぎによると、よくあることだそうで)、金沢からの出張出発時点ではビザ発給の目処が見えない、憂鬱な気分。
結局、金沢から東京に出たところで発給の連絡。20時過ぎに受け取り、やっとインドに行けることが確定。なんか子供の頃に見た印度大魔術団の世界に放り込まれたような顛末だった。
そんなことで、気疲れしてようやく出国。JALだったのだけど、ターバンおじさんが多く、早くも印度臭の訓練(あかんのです)。なんか前途多難な印象。
しかしデリーでの入国はあっけないほど簡単で、また旅行者のピックアップもスムーズ。さて滞在先は印度的カオスから隔離されたリゾートホテル(招聘先持ちで自腹じゃないけど、バンコクの定宿の4倍の値段)で高級感大満点。無菌状態のインドに来てしまって拍子抜け。なんともね。そんなとこで会議の日々がはじまるインド。