K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Anna Maria Jopek & Pat Metheny: Upojenie (2002) 清澄なポーランドの声

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Anna Maria Jopek & Pat Metheny: Upojenie (2002, Warner Music Poland)
1. Cichy Zapada Zmrok
2. Przypływ, Odpływ, Oddech Czasu
3. Tam, Gdzie Nie Sięga Wzrok
4. Biel
5. Czarne Słowa
6. Letter From Home
7. Are You Going With Me?
8. Zupełnie Inna Ja
9. Mania Mienia
10. By On Był Tu
11. Upojenie
12. Piosenka Dla Stasia
13. Me Jedyne Niebo
14. Polskie Drogi
Anna Maria Jopek(vo), Pat Metheny(g), Leszek Mondzer(p), Pawel Bzim Zarecki(key), Bernard Maseli(vib), Darek Oleszkiewicz(b), Cazary Konrad(ds) etc.

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 アナ・マリア・ヨペックの声、清澄なポーランドの声、を楽しむことができる。ボクは仕事のなかでポーランド人との呑んだこともあって、体躯も大きく、肩幅の大きさに驚いたことがある。女性も。だから、声が清澄であっても、声量は大きく、迫力のあるものだという、思い込みがあった。だから、いつだったか、小曽根誠が彼女を帯同して金沢に来た時、その想像が全く当たってなくて、声量の薄さ、がいささか残念だった記憶がある。

 それはさておき、このアルバムは友人のギタリスト(が正と考えている大学のセンセ)から教えてもらったアルバム。かれこれ10年くらい聴いているが、全く飽きがこない素晴らしいアルバム。美しく、パットの音世界と、ポーランド奏者達の音世界が溶け込んでいる。その継ぎ目、のようなものはなくて、パットのフォーク・ソング的な曲調とポーランドの音が案外底で繋がっているように思える不思議なアルバム。

 東欧から中東の音楽を時折聴く楽しみは、女性のヴォーカルの声の美しさ、その透明度の高さ。そして非西欧的な、多分にステップ地帯の遊牧民からもたらされたような東方的な空気。このアルバムにも、そのような牧草のような匂いが微かに漂っていて、それがパットの音世界との親和性が高い、という聴く悦び。

 アルバムのなかにはパットの曲も多く、パットのアルバムとしても、パットの曲のカヴァー集としても楽しめる素晴らしいアルバムだと思う。この記事を書いていて調べるとNonesuchから曲順変更・追加で再発売されていることがわかった。だから、入手性もとても良いようだ。よかった。

 新作Kinのプロモーション音源を聴いているとUnty bandも案外良くて(前作はボク的にはあんまり好みじゃ..)、楽しみになってきたので、パットを聴く30年を振り返ったりしている今朝なのだ。早くアルバム届かないかなあ。そろそろの筈なのだけど。

これはアルバムではないけど、素晴らしいライヴがアップされていたので。

 

 

 

ウポイエニェ

ウポイエニェ

  • アーティスト: パット・メセニー&アンナ・マリア・ヨペク
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2012/01/18
  • メディア: CD
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