K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

後藤芳子: Because (1981)富樫雅彦のアップテンポの4ビート

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 CDとレコードを間違えて注文。トホホ。でも、それなりに聴ける盤で、安かったし、まあいいかな。

 後藤芳子のヴォーカルに, 佐藤允彦, 井野信義, 富樫雅彦という唄伴とは思えぬ強力なトリオ。富樫雅彦の4ビートが聴きたかった。特にアップテンポの。1960年代末からフリー一辺倒だったので、宮沢昭との諸作以来(じゃないかもしれないが、ほぼ)かも。

 冒頭のS'wonderfulを聴いて、やはり富樫雅彦の「事故」前のドラムの凄さ、を彷彿とさせるキレの良さ、に驚いた。それで満足。あとはゆっくりした曲が多く、当時の富樫らしい空間的な描画を見るような演奏。

 凄すぎるメンバーなのだけど、それにも増して全く違和感の後藤芳子の実力もなかなか、ではないか。戦後すぐから唄っておられ、当時で40代終盤くらいか。ヘレン・メリル風の歌唱。インターネットをみると、80代に違いない今も達者のようで、脱帽。

ビコーズ

ビコーズ

 

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後藤芳子: Because (1981, Trio)
1. S'wonderful
2. Because
3. Dindi
4. Send In The Crowds
5. New York State Of Mind
6. You Must Believe In Spring
7. Don't Explain
8. You Stepped Out Of A Dream
9. Ordinary Fool
後藤芳子(vo), 佐藤允彦(p), 井野信義(b), 富樫雅彦(perc)
1981年3月11日、13日, サウンド・イン