K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

佐藤允彦: Swinging Poem & Child's Garden Of Verses (1971) その魅力がピアノの音響そのものであること

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佐藤允彦: Swinging Poem & Child's Garden Of Verses (1971, 日本コロンビア)
A1. 雨 (Rain)
A2. すてきな遊び (A Good Play)
A3. 歌 (Singing)
A4. ブランコ 風の夜 (The Swing, Windy Nights)
A5. 夏の夕暮れ (Bed In Summer)
B1. 影法師 (My Shadow)
B2. りくつ 寝台の国 (System, Land Of Counterpane)
B3. 風 (The Wind)
B4. 点灯夫 (The Lamplighter)
B5. お月さま (The Moon)
佐藤允彦(p), 荒川康夫(b), 小津昌彦(ds)
Lois Bickley(voice)
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1969年から1972年の佐藤允彦のアルバム数は凄まじい:

アヴァンギャルドから商業的なもの、キワモノ(?)まで多岐にわたる。そのなかで、佐藤允彦トリオのアルバム、Palladium(1969)、Deformation !(1969)、Transformation '69/'71、Penetration(1971)の素晴らしさといったら!佐藤允彦(p)、荒川康男(b)、富樫雅彦/小津昌彦(ds)。富樫の「負傷」でドラムは代わっているが、どちらも素晴らしい。

1969年の日本のジャズの節目、と同時に最高峰のピアノ・トリオが飛び出した、と思っている。

このアルバムは、その佐藤允彦トリオに、少女の英語詩の朗読が被せられたもの。キワモノと思っていたが、そのトリオ演奏は上記アルバム群よりはポップなものであるが、ピアノの音が粒立ち、実に魅力的。佐藤允彦の魅力がピアノの音響そのものであることを改めて認識した。

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