K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Stanley Clarke: Children Of Forever (1972) 知らなかったクラークの初リーダ作

先週、高円寺で求めたレコード。

スランリー・クラークも「当時の」チック・コリアも好きなので、気になっていたアルバムで、最近、何店かで見かけて、ついに購入したもの。

実は長い間、このアルバムの存在は知らなかった。ジャズを聴きはじめた1979年時点で、既に店頭から消えていたように思える。だからコロンビアからのStanley Clarkeが初リーダ作だと思っていたのだ。

実際、このアルバムは最初のRTFの最後の頃に制作されていて、第一期RTFのフローラ・プリムをディー・ディー・ブリッジウォーターに、アイアート・モレイラレニー・ホワイトジョー・ファレルをアーサー・ウェッブ(知らない)に換えた編成で、割とRTF踏襲感が強い音になっている。

RTFについては、あのECMでの大傑作(先日、四谷の茶会記で聴いて改めてそう思った)の後、何か、とても大切な何かを削いで、ポリドールからレコードを出している。ECMでの陰翳に富んだ音、それ故に仄かな光の眩しさを感じさせるような時間の移ろい、そのようなものがフェンダー・ローズの背後から浮かび上がる。そのような美意識溢れる音、が削がれて、チック・コリアキッチュな作曲とコリア・クラークの演奏能力のようなものに焦点を当て、ある意味成功している。ボクは聴かないけど。
 このアルバムは残念だけどLight as a featherの延長。しかしLight as a feathe同様、大好きだったECMのRTFの残滓のようなもの、ディー・ディーの唄を愉しむことができる。スタンリー・クラークのアコウスティック・ベースも好きなので、これはこれで良いのだ。

マルティーノの参加が気になったが、そこは無意味。ちょいと参加感満点だった。

Children Forever (Reis) (Rstr) (Dig)

Children Forever (Reis) (Rstr) (Dig)

 

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Stanley Clarke: Children Of Forever (1972, Polydor)
A1. Children Of Forever (Stanley Clarke) 10:40
A2. Unexpected Days(Stanley Clarke) 5:51
A3. Bass Folk Song(Stanley Clarke) 7:52
B1. Butterfly Dreams(Stanley Clarke) 6:46
B2. Sea Journey(Chick Corea) 16:25
Stanley Clarke(b), Chick Corea(p), Arthur Webb(fl), Pat Martino(g), Lenny White(ds), Andy Bey, Dee Dee Bridgewater(vo)
Engineer: Dixon Van Winkle, Brad Davis
Producer: Chick Corea
Producer [Assistant] : Leslie Wynn

www.discogs.com