K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

吉田隆一: blacksheep (2008) バリトンサックスとトロンボーン

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最悪の組み合わせ、じゃないか。ボクが苦手の楽器、バリトン・サックスとトロンボーンの組み合わせ。

多分、これが発売された頃だと、そう思ったと思う。いや未だに、これらの楽器を聴くのは苦手感はある。

しかし吉田隆一と新垣隆のN/Yを聴いて、その感覚がすっと消えた。

曲がいいのだ。バリトンの響きを美しく聴かせる、そんな曲。ピアノの旋律もバリトンとの螺旋状の絡み合いのなかで、相補的な役割を存分に果たしている。

このBlacksheepの第一作も全く同じ構図じゃないかな。良く練られた曲のなかで、バリトントロンボーンを出すべき音を伸びやかに出している。気がついたら、トロンボーンの音にも苦手感を感じていない。

2つの管楽器を載せるピアノ、特にミニマル的な打音が続くと美しい。

 このアルバム、吉田隆一のtwitterでの宣伝が気になって購入:

 届くと、その装丁の良さに驚き。レコード世代なので、CDでいいなってジャケットは僅少なのだけど(ほんの一部。だからDLでOK派)、このCDの質感は楽しい。

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で、いきなりの美メロでのスタートだから参った。このアルバムの録音も実に良い。ヴィーナスにも見習って欲しいような粒だった美音。

昔だったらジャケ買いで大当たり、というアルバムだけど、インターネットで知る、が今時だね。

そろそろ「バリトントロンボーン苦手」の前振りやめよう。

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吉田隆一: blacksheep (2008, doubtmusic)
1. 切り取られた空と回転する断片
2. 黒羊の夢
3. すべて世は事もなし
4. 風を持つアスファルトの夢
5. アーク灯の夢
吉田隆一(bs),後藤篤(tb),スガダイロー(p)