最悪の組み合わせ、じゃないか。ボクが苦手の楽器、バリトン・サックスとトロンボーンの組み合わせ。
多分、これが発売された頃だと、そう思ったと思う。いや未だに、これらの楽器を聴くのは苦手感はある。
しかし吉田隆一と新垣隆のN/Yを聴いて、その感覚がすっと消えた。
曲がいいのだ。バリトンの響きを美しく聴かせる、そんな曲。ピアノの旋律もバリトンとの螺旋状の絡み合いのなかで、相補的な役割を存分に果たしている。
このBlacksheepの第一作も全く同じ構図じゃないかな。良く練られた曲のなかで、バリトンもトロンボーンを出すべき音を伸びやかに出している。気がついたら、トロンボーンの音にも苦手感を感じていない。
2つの管楽器を載せるピアノ、特にミニマル的な打音が続くと美しい。
このアルバム、吉田隆一のtwitterでの宣伝が気になって購入:
というわけで、明日はblacksheepのライブです。久しぶりですので、あらためて自己紹介しますね。
— 吉田隆一/SF音楽家 (@hi_doi) December 17, 2018
blacksheepは吉田隆一bs スガダイローp 後藤篤tbにより2005年に結成されました。13年に後藤脱退。14年に石川広行tp 常田大希cello参加。現在は吉田・スガ・石川のトリオ体制で活動中です。
届くと、その装丁の良さに驚き。レコード世代なので、CDでいいなってジャケットは僅少なのだけど(ほんの一部。だからDLでOK派)、このCDの質感は楽しい。
で、いきなりの美メロでのスタートだから参った。このアルバムの録音も実に良い。ヴィーナスにも見習って欲しいような粒だった美音。
昔だったらジャケ買いで大当たり、というアルバムだけど、インターネットで知る、が今時だね。
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吉田隆一: blacksheep (2008, doubtmusic)
1. 切り取られた空と回転する断片
2. 黒羊の夢
3. すべて世は事もなし
4. 風を持つアスファルトの夢
5. アーク灯の夢
吉田隆一(bs),後藤篤(tb),スガダイロー(p)