K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

角銅真実: oar (2020) 星のように微かな光を放つような音がそこかしこに

oar

角銅真実: oar (2020, Universal music)
01. December 13
02. Lullaby
03. Lark
04. November 21
05. 寄り道
06. わたしの金曜日
07. Slice of Time
08. October 25
09. 6月の窓
10. January 4
11. いかれたBaby
12. Lantana
13. いつも通り過ぎていく
角銅真実, 石若 駿, 中村大史, 西田修大, マーティ・ホロベック, 光永 渉, 藤有花, 巌 裕美子, 網守将平
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角銅真実の新作。元来、唄はあまり聴かない。特に日本のは。音楽として入る前に、コトバが暴力的にイメエジを強要する、そんな気がして。

矢野顕子は例外で、コトバは諧謔であり、見た目(聴いた耳!)の強さ、以上に声そのものが器楽的であり、その声の照りやピアノの饒舌さが聴かせてくれる。

角銅真実、小田朋美、池間由布子らもアプローチは違えど、ヴォイスもまた楽器であり、環境音の一つとしてアルバムに嵌め込まれている、印象。

このアルバムでは、ヘンな音が減って、唄の強度は強まっているが、そんな印象を崩すものではない。スピーカから音が流れ出ると、静謐な空間が広がり、星のように微かな光を放つような音がそこかしこに仕掛けられている。そんな音響のなかに浸るため、のアルバム。あっという間に、音は終わってしまう。

 

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  • アーティスト:角銅真実
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2020/01/22
  • メディア: CD