K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Milton Nascimento: Milagre Dos Peixes (魚たちの奇跡)という奇跡

Milton Nascimento:Milagre Dos Peixes Ao Vivo(1973)
ブラジルでのライヴを収録したもの。30年前、FM番組でこのアルバムを知ってから、ずっと欲しかった。その頃、ブラジルからの輸入盤を新京極のレコード屋でみかけたけど、高価で買えなかった。嬉しいことに、最近、iTunes Storeで簡単に手に入った。数少ないインターネット配信のお買い物。11分を超えるInstrumentalのあとに、呻くようなMiltonの独白がはじまる。彼の唄声への渇望感が募った頃に、美しいギターの音(Toninho Hortaじゃなかったかな?)とともにMilagre Dos Peixesがはじまる。Miltonの高らかな叫びはボクを,未だ見ぬブラジルの彼方に連れ出す。
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Wayne Shorter: Native Dancer (1974, Columbia)

Wayne Shorter (ss, ts), Milton Nascimento (vo), Herbie Hancock(p), Airto Moreira(perc), Dave McDaniel, Roberto Silva, Wagner Tiso, Jay Graydon, Dave Amaro.


ボクがMilton NascimentoのMilagre Dos Peixes(魚たちの奇跡)を知ったのは30年前。Weather Reportで人気があったWayne ShorterNative Dancerを聴いてから。殆どのジャズファンがそうじゃないかな。その彼が若手のブラジルミュージシャン,MPB(Musica Popular Brasileira)と呼ばれるブラジルポピュラーミュージックを牽引するMilton Nascimentoとの共演でこさえたのがNative Dancer。当時のボクが知っていたジャズの枠を越えていて、70年代の新しいブラジル音楽とジャズの美しく・楽しい融合を知った。だから、先日のJazz会#7(サックス特集)でNative Dancer は絶対に外せなかった。

Milton MascimentoとWayne Shorterの共演でのMilagre Dos Peixesの映像:
http://www.youtube.com/watch?v=L5tOq80IaMA&feature=related

それにしても、1975年のHerbie HancockのFloodやMiles DavisのAgartha、1976年のJaco Pastouriusなど、このあたりの数年のジャズ・フージョンの果実は凄まじい.

ちなみにJazz会のなかで、「この曲何回目?」との話で思い出すと,これで3回目:
出張Jazz会#1
Milton Nascimento: Milagre Dos Peixes Ao Vivo(1974)
Jazz会#4
Jan Garbarek Dresden (2009)

Rainer Bruninghaus(p, Key), Yuri Daniel(b), Manu Katche(ds)
これはボクの友人 Norm "Birdman" Swanbergが、KSDSでやっているラジオ番組で放送したもの。Milagre Dos Peixesが素敵にアレンジされている。実は、このMilagre Dos Peixesを聴いて、ボクのなかで再び大きく膨らんだ。

そのほかNilton NascimintoのMilagre Dos Peixesについては、上記のライヴ盤の他に同時期のスタジオ録音もある。アルバムタイトルが微妙に似ていて、紛らわしい。このアルバムも良い出来。amazonでお安く手に入る。

Nilton Nasciminto:Milagre Dos Peixes(1974)