金沢・犀川河畔「杉の井」:タイから来た友人と過ごした金沢の秋(和食編)
秋の庭に開け放たれた座敷で傾ける杯の心地よさ。豚の蚊取り線香が懐かしい。
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もともとジャズとか音楽のブログという気持ちだったので、最近は音楽比率を高めていたのだけど、久々のお料理屋さん.
ボクは自称「草の根的独り日泰友好協会」である。数年前、実に12回/年もバンコクに仕事で渡航し、すっかり魅了されているから。もっともPEX航空券の最低泊数である2泊での滞在という、所謂弾丸ツアー的な出張だったけど。スワンナプーンに降りたとき、仄かに漂うパクチーの香にうっとりするようになったのは、いつからだろうか?
仕事と並行して、タイの大学での日泰共同イベントを図り、やっと去年に第一回めの会議を開いたのだ。残念なことに、今年は争乱のために中止になった。そんな訳で、今年はまだバンコクには行っていない。中国との係争をみても日本はASEANとの連携がとても重要なのである。日本と利害が殆ど一致しているから。彼らも中国とインドの間の遊泳に腐心している。タイはASEANの中心であり、こんな付合いからボクよりずっと若い世代間の交流が一つでも生まれればいいなあ、と思っている(大まじめ)。
だから、かれこれ4年くらいの付き合いで関係が深まったタイの友人2名を金沢に呼ぶことができた。とても嬉しい。いつも行くばっかりで、世話になりっぱなしだから。随分,美味しいタイ料理を河畔の地元レストランで頂戴した。今回の金澤滞在のアレンジには気合いが入った。
という訳で、1日目の夕食は犀川河畔の料亭「杉の井」さんに席をお願いした(二回目の登板.前回はコチラ)。まずは日本の伝統料理を伝統家屋でしっとりと楽しんで貰うことにした。はやくも薄暗くなった犀川河畔にしっとりと灯る「杉の井」の戸口をくぐると、日本人(かつ初級の地元民)でもドキドキする。友人達も嬉しそうだ。手取川吟醸や黒帯ぬる燗で次次運ばれてくる料理を楽しんだ。仕事柄,幾つかの料亭には行くのだけど、ここは春先の櫻の候に訪れて、すっかり楽しませて貰った。ひとつひとつの運ばれてくる料理から伝わる面白みを感じるから。何となく定型的な流れしか見えない料理屋さんもあって、行きたくなくなっているトコロもある。
宴も仕舞い方には、お庭の方を開け放って頂いた。だから懐かしい豚の蚊取り線香。丁度,酷暑の初秋に終わりを告げるタイミングで、お庭のほうからの風が気持ち良く、また虫の音が風情をかもしていた。タイの友人達も庭に降りて、秋の始まりを楽しんでいた。ボクは庭と同じ空気が流れる座敷で、ゆっくりと杯を傾けていた。こんなときは時間が過ぎていくのがとても早い。不思議なものだ。
翌日は金澤の洋食で歓待したので、それはまた今度。
あとはお料理をどうぞ。定型的なようで、面白みのある工夫がはいった加賀料理でした。ボクは記憶力が悪いので、お品書きがないとブログにはアップできない。皆さん記憶力がいいなあと思っていたけど、ちゃんとメモをとっているようで。ボクには無理だな。
タイにも古代米のような赤米がある,と話題
これは甘味で葛きり。爽やかなお仕舞い