K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

ELENCO:ボサ・ノヴァをもう少し聴いてみようと思って


 先日、竪町のオヨヨ書林で惜しくも自裁し果てた中村とうようさん編のボサノヴァの入門書を手にした。何となく、気持ちのよい環境音楽的な聴き方をしていたのだけど、Joan Gilbertoなんかを聴いていると求道的な深さに惹かれることが多い。聴き流せないのだ。そんなこともあって、ボサ・ノヴァをもう少し聴いてみようと思っていたので、手頃なディスク・ガイド。少し読みはじめて、とうようさんのレビュー(毒舌)がおもしろく、重ね重ねあの事が残念になった。あのゲッツ・ジルベルトの記事も、裏事情は知っていたが、そんな聴き方ねって感じ。

 最近のLPレコード漁りのなかで個性的なジャケットが気になっていた。そのジャケットのレーベルがボサ・ノヴァの黎明期の大切な音源であることを知って、ますます気になってしまった。それがELENCO。ナラ・レオンのアルバムの薫り立つ品の良さにすっかり魅せられたこともあって、ちょっとだけ集めてみた。安価な日本での再発盤だけど、そんなことはどうでもいい。

 実は聴きはじめるまで、随分と長い間LPレコードのジャケットを眺めて、幸せな気分になっていた。いわゆる「ジャケット買い」は正しくて、ジャケットもオトも合わせた美意識を楽しむものだと思う。だから、こんな洒脱なジャケットとともに過ごす時間、それ自体が価値あることだと思う。

 じゃあ音楽は、って云うと、勿論、その感じた美意識通りの音だったよ。まだ何枚かしか聴いていないけどね。

追記:

詳しい記事がここにありました。すばらしい内容。