今日届いたLP。グロスマンが吹くフュージョン、につい手が出てしまった。本家・本流(?)のジャズ奏者が出来心(?)で出した、ようなフュージョンには面白いものが多い、と思う。リーブマンなんかもそうだし、ジョー・パスのも面白い。要は、後ろのリズムが変わっても、本人達の響きや流れは案外変わっていなくて、1+1=3のような妙味があったりする。フュージョンという名のジャズ、のような感じで。
このグロスマンのアルバムにも、そんな期待をしたのだけど図星。グロスマンの太いトーンが楽しめる。見事にグロスマンのフュージョン、というかジャズだね。
Pastelは菊地雅章との共演曲。綺麗なピアノではじまり、なかなかセンスがいい。グロスマンと菊地雅章の共演というと、スストを思い出す。あの凄まじいアルバム、浮遊感のあるビートの連鎖、のなかでもグロスマンのサックスが点景のように浮かんでいた。一曲だけ、というのが寂しいが、ウッディ・ショウと共演していた Onaje Allan Gumbsのフェンダー・ローズもなんとも気持ちの良い、1980年前後の最先端の音じゃないかなあ、と思う。
もう少しグロスマンを聴いてみよう。
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Steve Grossman: Perspective (1979, Atlantic)
A1. Creepin'
A2. Arfonk
A3. Pastel
A4. The Crunchies
B1. Olha Graciela
B2. King Tut
B3. Katonah
Steve Grossman(ts,ss), Onaje Allan Gumbs(key), Masabumi Kikuchi(p on A3), Marcus Miller (b on A1, A2, A4), Mark Egan(b), Steve Jordan(ds), Victor V. Lewis* (ds on A1, A4, B2), Lenny White (ds on A2), Sammy Figueroa, Raphael Cruz(perc), Barry Finnerty (g on B3), Howard"Bugzy"Feiten*(g)