K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

夜の鈴木大拙記念館へ

 7月もお仕舞いなのだけど、週はじめには来客もあり忙しい。忙中閑あり、的にてきとうに遊んではいるのだけど。

 前職の仕事仲間が来客で、ほとんど会社人生の最終コーナーをまわった故のマッタリした感じのつきあい。金沢の美味しいものを食べてもらって、あちらこちらをぶらぶら。安江町で和食を頂いた後、徒歩での帰宅途上、鈴木大拙記念館へはいった。

 ここには四季折々、眺めているのだけど、水に浮かぶ直線的な建物の造形が気持ちよく、飽きがこない。夜の静けさのなかで、水面が揺れもしない、静寂を一幅の絵にしたような光景。

 気合いと気負いで30年近く過ごした会社ではあったが、過ぎ去ってみれば近くても遠くに浮かぶ建物が如く、掌中に収まるようなささやかな体験であったような錯覚を覚える。闇の向こうに仄かに浮かぶ白い建物を眺めながら、そんなことを考えていた。