例の「話題の本」のなかで、一番笑ったのは、ベニー・ゴルソンの曲はいいが、演奏はつまらん、云々。全くそうだ。確かに面白いと思ったことはない。近年、金沢にケニー・バロンと来たが、タラタラの垂れ流しで、あれまあ。
一番良かったのは、ナレーション。「あれは*番街の***だでのこと。若いトラペッターの云々」、で、I remember Cliford。ちょっとグッと来たが、演奏でチャラ。
このアルバムは亡父のレコードのなかに入っていた日本企画盤。勿論、ボクは絶対に買わない盤だろうな。
「クリフォード・ブラウンの思い出に捧げる」が副題。ゴルソンにトラペット2本という大雑把さが面白い。やはり期待はウッディ・ショウだったのだけど、そこは大丈夫。コロンビア時代末期、はマダいけている。案外、ゴルソンも聴かせて、ショウとの絡みはよし。ハバードはゴリゴリで少し、合わないかな。
イカんのは録音。もう駄目な頃のヴァン・ゲルダー・スタジオ。マクビーのベースのバランスが悪くて、下手な電気ベースみたい(ロン・カーターかと思った)。
まあ、特筆する盤でもないが、B級の上、ってのも悪くない。昔のジャズ喫茶に居る気分だ。
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Benny Golson : Time Speaks (1982, Baystate)
A1. I'll Remember April
A2. Time Speaks
A3. No Dancin
B1. Jordu
B2. Blues For Duane
B3. Theme For Maxine
Benny Golson(ts), Freddie Hubbard, Woody Shaw(tp), Kenny Barron(p), Cecil McBee(b), Ben Riley(ds)
Recorded at Van Gelder Studio, on December 7-8, 1982.