Sara Serpa: Close Up (2017, Clean Feed)
1. Object 4:04
2. Pássaros(Sara Serpa) 4:19
3. Sol Enganador(Sara Serpa) 6:01
4. The Future(Sara Serpa) 5:37
5. Listening(Sara Serpa) 2:57
6. Storm Coming(Sara Serpa) 5:20
7. Woman(Sara Serpa) 4:06
8. Quiet Riot(Sara Serpa) 3:57
9. Cantar Ao Fim(Sara Serpa) 4:59
Sara Serpa(vo), Erik Friedlander(Cello), Ingrid Laubrock(ts,ss)
Recorded live, June 15th 2017, at Pete's House, Brooklyn, New York
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そういえば何年か前のGWのポルトガルへ行ったなあ、とぼんやり思い出した。酒も食べ物も安く・美味しくで、ポルトの宿に深夜やってくる英独の観光客をみていて、ここは欧州のタイだなあ、なんて思ったっけ。いい場所だったなあ。
そのとき行ったアヴェイロの帽子屋兼レコード屋で、マリア・ジョアンのアルバムを買った。高瀬アキとの共演歴があるのだけど、ポルトガル人だと、その時知った。
ポルトガルと云えば、日本全国十余名の愛好家にとってはClean Feed recordsだろう。ECM愛好家の100分の一程度ではなかろうか。その分、100倍くらい熱心なように見えるが。その cleanfeedからセールスのメイルが来ていたが、ジャケットを見ても、誰が誰だか状態だったので、飽きてしまい、適当にピックアップしたらサラ・セルパ。イングリッド・ラブロックとの共演で目に入った。
最近はECMでもヴォーカルというか、ヴォイスといった唄い手のアルバムが多くなったが、それらにも劣らぬ面白いアルバム。驚いたのは、サラ・セルパの普通に綺麗なヴォイス。曲も落ち着いたものだ。メルディス・モンクのように叫んだり、ドラマティクな旋律もない。サインホ・ナムチラクのような驚異的な発声がある訳でない。
チェロと発声による小さなアンサンブルに、見事に雰囲気を同期させた管が加わる。それが微妙な逸脱感を僅かに出したり、引っ込めたり。可愛らしいアルバムなのだ。Clean Feedにそんなのあるとは思わなかった。