K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Keith Jarrett: Backhand (1974) 音の美しさと作り上げられた「奇妙な音世界」の微妙なアンバランスが愉しい

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Keith Jarrett: Backhand (1974, ABC Impulse! )
A1. Inflight 9:04
A2. Kuum 11:34
B1. Vapallia 7:46
B2. Backhand 11:05
Keith Jarrett(p, wood fl, ss, perc), Dewey Redman(ts, perc), Charlie Haden(b), Paul Motian(ds), Guilherme Franco(perc)
Engineer: Tony May
Mixing: Baker Bigsby
Producer: Ed Michel
Recorded October 9 and 10, 1974, at Generation Sound Studios, New York City.
Engineering at Generation Sound, New York City.
Mix engineering at Westlake Audio, Los Angeles.
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キース・ジャレットのインパルス盤をチェックして、漏らしていることが気がついた一枚。キース・ジャレットに熱をあげたのは1979年から1980年くらいか。その頃、買い漏らしたきり。当時、ECMの書作は気に入ったが、アトランティック、インパルス盤はどうも合わなかった。それでも、ヘイデンを通じて、フリー・ジャズ方面を聴く契機を与えてくれたのだけど。

最近になって、この頃の彼のアルバムの幅、若さによる(のだろう)振幅の大きさのようなものが楽しめるような気がしてきた。そうなると、打音の美しさと作り上げられた「奇妙な音世界」の微妙なアンバランスが愉しい。

このアルバム、録音も良い。今朝、温まっていないアンプで鳴らしたけど、一打目でECMのような残響による装飾がない、ピアノの強靭な打音に痺れてしまった。録音はさすがのトニー・メイ。

ヘイデンも強靭かつ奇妙に揺らぐビートを刻み続け、変な味付け、を支えている。面白いなあ。こんな音が愉しめる歳のとり方も悪くない、としみじみ思う。

 

バックハンド

バックハンド

  • アーティスト:キース・ジャレット
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2012/06/13
  • メディア: CD