K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Brad Mehldau: Live In Tokyo (2003) メルドーのアルバム好き嫌い

Brad Mehldau: Live In Tokyo (2003, Nonesuch)
A1. Intro (Brad Mehldau)
A2. 50 Ways To Leave Your Lover (Paul Simon)
A3. My Heart Stood Still (Lorenz Hart, Richard Rodgers)
B1. Roses Blue (Joni Mitchell)
B2. Intro II (Brad Mehldau)
B3. Someone To Watch Over Me (George Gershwin, Ira Gershwin)
C1. Things Behind The Sun (Nick Drake)
C2. C Tune (Brad Mehldau)
C3. Waltz Tune (Brad Mehldau)
C4. From This Moment On (Cole Porter)
D1. Alfie (Burt Bacharach, Hal David)
D2. Monk's Dream (Thelonious Monk)
E1. Paranoid Android (Radiohead)
F1. How Long Has This Been Going On (George Gershwin, Ira Gershwin)
F2. River Man (Nick Drake)
Brad Mehldau (p)
Recorded live in concert, February 15, 2003, Sumida Triphony Hall, Tokyo.

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メルドーは合わない、といつも思う。例外は、ソロとジュリアナとの電気ピアノの演奏。それ以外はだめだ。ニューヨークのブルーノートで、クリスチャン・マックブライドとのデュオを聴いたが、恐ろしくトキメカなかった。プレヴィンの代打で、泣けたな。

それは多分、スタイル的にはジャズなんだけど、どうもジャズを聴いている気分にならないのだ。生真面目な演奏でキッチリしているかな、と思う。

ソロは彼のピアニズムの美しさ、のようなものが匂い、それが麗しい。ジャズだか何だか、そんなことはどうでも良いのだ。ピアノ愛が伝わる。ソロでもバッハ曲と自曲の取り合わせは、曲の落差がキツくて聴いてられなかっのだけど、あとは良い。一番良かったのはヘイズとの現代曲のデュオかな。過ぎ去った20世紀の「モダン」の心象が深く残った。この東京でのソロも、ポップな曲を浄化して、現代曲のように凍らせた感じ、が良い。録音も良かった。

その東京でのソロ・ライヴがレコード3枚組で昨年出た。入手しようか、どうしようか逡巡していたのだけど、結局、レコード屋で見かけて手にしてしまった。

でも良かったな。ピアノの美しい音響が、ささやかな残響を伴い、ホールに広がっていく感じ、を堪能した。レコード3枚組を聴き通させる力、は十分だった。ごちそうさまでした。

 

 

Live In Tokyo (3枚組 / 180グラム重量盤レコード)

Live In Tokyo (3枚組 / 180グラム重量盤レコード)

 
Live in Tokyo by Brad Mehldau

Live in Tokyo by Brad Mehldau