ビクターからのcomplete盤の音の良さに、驚いた。レコード盤のことだ。モンクのピアニズム、という観点では、恐ろしいほど生々しく、美しい。BNのヴァン・ゲルダー的な潤色とは遠い、純度の高いピアノ。
そこから垣間見えるモンクのピアノは、クラシック音楽と正反対のヒップな揺らぎと同時に、クラシック音楽と隣り合わせるような音色の操作、粒立った音響に彩られている。すばらしいタッチ、であることを再認識させた。
ならば、CDのほうが更にマスターテープに近いのでは、と思った。つまりcomplete盤はOJCの立ち上げ期、マスターテープの再マスタリング時期と重なるからだ。だから記録として無色透明なtransferをしたのでは、と思った訳だ。
ということでNETで箱無しの米盤CD15枚組を格安で入手。送料込みで5000円くらい。嬉しいなあ。少し聴いてみると、予感は的中。凄い。
実はその前に、割と評判が良いビクターの初期CD(87〜88年頃)のものも3枚注文していたので届く。いずれも1000円くらい。
これを泥沼と呼ばずして、何と呼ぶのか。いや楽しい沼だ。沈殿したい。