K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

中島仁: pioggia (2018) ありそうでないアルバムが出来上がっている

HITOSHI NAKAJIMA / 中島仁 / pioggia / ピオッジャ

中島仁: pioggia (2018, Blue Cloud)
1.Tramonto (R.Towner)
2.North Plants (T.Akamatsu)
3.Yozakura (S.Mochizuki)
4.How Salty is the Ocean (Season1) (S.Mochizuki /arr, T.Akamatsu)
5.Pioggia (H.Nakajima)
6.Kagome (M.Hashimoto)
7.Consolation (K.Wheeler)
8.Crown (T.Akamatsu)
9.How Salty is the Ocean (Season2) (S.Mochizuki)
中島仁(b), 望月慎一郎(p), 橋本学(ds) 
Guest Musicians
赤松敏弘(vib on 3,4,8),市原ひかり(tp,flh on 4,7)
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望月慎一郎のTrio2019が良かったので、もう少し聴きたくなった。そこで入手したのが中島仁のpioggia。 

解説を読んでいと、安曇野在住のベーシスト、でケニー・ホイラーの曲をやっている、で既視感。前のtwitterアカウントでgnu highというアカウント名のベーシストがおられたなあ(アイコンがベースだった)、と思い出した。穂高町と書かずに安曇野と書かれていたのがミソ。やはりそうだった。

望月慎一郎のアルバムにおいて強く意識されていたECMの音楽感のようなものが、このアルバムでもタウナーやホイラーの曲を採り上げていることから、強く意識されているに違いない。

しかしあくまでそれは素材であって、聴こえてくる音はかなり違うものである。柔らかく温かい音であり、時として不自然なまでに残響操作されたECMの低い温度感とは無縁である。柔らかい、自然な音が心地よいアルバムに仕上がっている。だから通退勤のクルマのなかでよく聴いている。

ゲストの奏者を含め、その音が統一的に仕上がっていることが、心地よさの根底にあり、ありそうでないアルバムが出来上がっている、と思った。

さて他の望月慎一郎のアルバムは廃盤で流通も少ないようだ。ストリーミングで聴くことができるが、ディジタル音源からDACを動かしたい、ので少し残念。

ピオッジャ

ピオッジャ

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