K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

(ECM2586) Kristjan Randalu: Absence (2017) 次第に冷たい熱を帯びていくような

(ECM2586) Kristjan Randalu, Ben Monder, Markku Ounaskari: Absence (2017)
1. Forecast (Kristjan Randalu) 9:27
2. Lumi I (Kristjan Randalu) 5:11
3. Sisu (Kristjan Randalu) 4:52
4. Lumi II (Kristjan Randalu) 3:22
5. Escapism (Kristjan Randalu) 6:06
6. Adaption I (Kristjan Randalu) 3:07
7. Adaption II (Kristjan Randalu) 5:55
8. Partly Clouded (Kristjan Randalu) 5:12
9. Absence (Kristjan Randalu) 4:49
Kristjan Randalu(p), Ben Monder(g), Markku Ounaskari(ds)
Design:  Sascha Kleis
Engineer: Gérard de Haro, Nicolas Baillard
Producer: Manfred Eicher
Recorded July 2017
Studios La Buissonne, Pernes-les-Fontaines

Absence - ECM Records
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ECMのサイトでは、3人ともCD作者として記載されているが、Kristjan Randaluが全て作曲しているので、彼のアルバムと言って良いだろう。はじめて聴く奏者(だと思う)ので、wikiで調べる。

Kristjan Randalu – Wikipedia

クリスティアン・ランダル(1978年8月27日、タリン生まれ)は、エストニア出身のワールドジャズのピアニスト、作曲家です。
生涯と活動

ランダルは音楽一家に生まれました。クラシックピアニストである父カッレ・ランダル、母と同様に、彼もピアニストになりました。姉のリーサ・ランダルはヴィオラ奏者です。幼少期、両親とともにカールスルーエに移住。シュトゥットガルト音楽大学にてポール・シュワルツに師事し、2001年にロンドンへ移住。ロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージックにてジャンゴ・ベイツに師事した後、ニューヨークのマンハッタン音楽学校でさらに研鑽を積んだ。
エストニア人歌手シイリ・シサスクとの最初のプロジェクト(Jälg 2002)やソロコンサートに続き、彼はカルテットを結成し、2004年に最初のアルバムを発表しました。2011 年からは、チュニジア出身の歌手でありウード奏者である Dhafer Youssef と共演している。また、Bodek Janke とデュオを組んでおり、Petros Klampanis とトリオでも共演している。2022年には、自身が作曲し、メインソリストを務めた初の大型オーケストラプロジェクト「Sisu」を発表。その他のソリストとして、トランペット奏者のジェイソン・ハンター、イングリッド・ジェンセン、木管楽器奏者のアレクサンダー・パール、マーティン・クスク、ベン・モンダー(ギター)が参加している。[1] さらに、パトリック・コーネリアス/マイケル・ヤニッシュのトランスアトランティック・コレクティブにも出演した。

(ボクが思っている)ECMらしいアルバムそのもの。ピアノ、ギター、ドラムという(やや聴き慣れないフォーマットの)トリオ、ということも含めて。そしてテーマに提示のあとには、眠りから醒めたような緩い紐帯をむすんだようなソロが続く。

大好きな(ニューヨークでマリア・シュナイダー・オーケストラでのソロを聴いてますます好きな)ベン・モンダーは変態的なブロウはせずに、お行儀よく雰囲気を作っている。それもまた悪くない。

フィンランドのドラム奏者Markku Ounaskariも北欧らしい細かな打音を空間に漂わせるような感じが好み。この奏者はすでに生で聴いたことがある:

そんな3人の音がゆっくり・ゆっくり絡み合って、次第に冷たい熱を帯びていくような演奏。思ったようなECMの音に仕上がっていて、嬉しい。レコード盤になったアルバムで感じるストレスは何だろうね?

ABSENCE

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