K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2016-08-30から1日間の記事一覧

菊地雅章: All night,all right,off white boogie band (1989) 断片化したファンクのカケラの集積

何回も書いたが、菊地雅章のリアルタイム体験はSustoの米Columbiaからの発売で、あの「甘酸っぱい匂い」がする輸入盤、菊地雅章のSustoが店頭に山積みされた。それが最初で最後の、「景気の良い場面」ではなかろうか。 再確認と発展(1970)からの「電化ミニマ…

Derek Bailey: Standards(2007) 無調のなかの美

ボクのベイリーへの入り口は、2002年のBallads。 稲毛のCandyで国仲勝男、林栄一、小山彰太を聴いた後に、かかったのがコレ。美しい音に驚いた。 このアルバムは、このBalladsの流れ、かと思い購入。タイトル、ジャケットがそんな感じ。しかし、ほとんど無調…

工藤隆: 古事記誕生 (中公新書, 2012) 今につながる古代王権の在り様

この夏読んだ本。 この本全体としては、古事記の「点としての誕生(712年に成立したこと)」、「線としての誕生(縄文・弥生の無文字時代の遺風)」に分けて論じている。「点としての誕生」については、偽書説(成立年代の見直し含め)に対する反証について…