K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

(ECM1463) John Surman: Adventure Playground (1991) ECMはやっぱりこうだったよな

Adventure Playground

(ECM1463) John Surman: Adventure Playground (1991)
Released: 29 Sep 1992
1. Only Yesterday (Gary Peacock) 8:40
2. Fig Foot (Paul Bley) 4:30
3. Quadraphonic Question (John Surman) 14:14
4. Twice Said Once (Paul Bley) 5:51
5. Just For Now (Tony Oxley) 3:45
6. As If We Knew (John Surman) 7:25
7. Twisted Roots (John Surman) 10:16
8. Duet For One (John Surman) 3:27
9. Seven (Carla Bley) 5:42
Companies, etc.
John Surman (bs, ss, b-cl), Paul Bley(p), Gary Peacock(b), Tony Oxley(ds)
Engineer:Jan Erik Kongshaug
Layout: Sascha Kleis
Photograph: Jørn Sundby
Producer: Manfred Eicher
Recorded September, 1991
Rainbow Studio, Oslo

https://www.ecmrecords.com/shop/143038751430/adventure-playground-john-surman-paul-bley-gary-peacock-tony-oxley

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古い記事をメンテナンスしながら聴いている。演奏は素晴らしいし、録音も現在の「過剰残響」とは程遠い、素晴らしい音響空間。ECMはやっぱりこうだったよな、と独りニヤニヤと頷きながら聴いている。愉しい。

 

[2016-08-11] 墨絵のなかの点景

1991年の吹き込み。この頃はLP/CDの併売時期からCDのみの販売への切り換えが終わった頃。CDのみである。ブレイのアルバムが少し気になった時期、逝去直後、に入手したもの。

似たようなアルバムにEvan Parker, Barre Phillipsとの吹き込みがある。これらのアルバムと比べると、メンバーからしても、ジャズにより近いフリー・フォームの演奏となっている。静謐で嘆美的、という絵に描いたようなECMの音。墨絵のなかの点景、のように各人の音が響く。

 このような場合、Gary Peacockがセッションの芯のような役割なのだけど、このアルバムでは、他の人と同じような立ち位置。浮遊寸前で止まって、しっかり根を張るメンバーなのだ。

面白いのはTony Oxleyの存在で、彼が入った曲では音空間に面白い揺らぎ、のようなものが感じられる。時として非ジャズ的な打楽器の味がimprovised music的な空間をふわっと現出させる。ただし、そのような出番は少ないが、良いスパイスになっている。

最後の曲はCarla Bleyの作曲。ここでも抜群の存在感である。

参考記事: