メアリー・ハルヴォーソンを聴いていたら(まだ試行感覚だけど)、カーラ・ブレイのIda Lupinoが出てきた。ギターの変な「変調」もかからず、実に真っ直ぐな4分20秒。Folk的な味、が強調されていて内向的・耽美的な演奏が多い中で、異彩(?)を放っているように思える。世代を超えて、カーラの曲に向かい合う、そんな感じが嬉しかった。
カーラ・ブレイはもう80歳。ボクのなかでは、1990年頃のスワローとのデュオのヴィデオ・クリップのままだったので、近年のインタビューでの2人(スワローと)での老け込み方は衝撃だった。80歳と78歳であれば、当たり前だけど。未だ、イメージ(文字通り)が更新されていないのだ。
1988年のコンサート
近年のインタビュー
実は、カーラの曲ほど、カーラのアルバムは聴いてこなかった。最初に買ったアルバムはMusique Mecaniqueで、様々な音のcomponentsが放り込まれ、その「奇妙な味」が合わなかったのだ。それからJCOAも。
彼女のアルバムを聴くようになったのは、彼女のピアニズムを楽しむことができるスワローとのデュオ3枚から。そしてECMからの近年の2枚は、静謐で深い側面に焦点を当てていて、80代目前で新しい音を聴かせてくれている。
最近届いたレコード。デュオは下のアルバム。
最新作(LPレコード)
そして、これから一連のカーラの過去のアルバムを聴こうかと思っている。彼女の音を脳内に導く回廊が出来ている、ように思えるから。